フランスのドラマ

November 04, 2019

クリミナル イギリス編とフランス編

 Netflixで配信されているオリジナルシリーズ。他にもドイツやスペイン版が制作されていますが、まずはイギリスとフランス版から観てみました。いずれも1話完結形式の全3話です。
(ほんのちょっとだけネタバレあり)

 イギリス編は、養女の殺害容疑で取り調べを受ける医師のエドガー、妹の恋人の殺人未遂容疑をかけられているステイシー、不法移民の入国に加担したトラック運転手ジェイの3人に対する取り調べが描かれています。
 取り調べにあたる捜査チームの刑事のひとりが「孤高の警部ジョージ・ジェントリー」のバッカスでお馴染みのリー・イングルビー。おバカなバッカスと全く違って、落ち着いた中堅どころの刑事といったキャラクターでした(笑)

 フランス編は、バンドのコンサートが行われた劇場で起きたテロ銃撃事件に巻き込まれたエミリー、建設現場での作業員の転落事故の責任を追及されるキャロリーヌ、同性愛者嫌悪の暴行事件で容疑をかけられたジェロームへの尋問。

 いずれも事件の捜査ではなく、容疑者として拘束された人物への取り調べを細かく描いたドラマです。
 取り調べといえば、巧みに自供を引き出す「第一容疑者」のテニスンを真っ先に思い浮かべますね。イギリス版とフランス版を見比べると、イギリス版はやはりいつものイギリスドラマらしいというか、刑事たちが巧妙な心理戦で容疑者から自供を引き出す心理的駆け引きがこと細かに描かれていました。特に第1話で尋問を受けるエドガーがひたすらノーコメントと繰り返すところなんか、テニスンだったらどうやって彼から真実を引き出すのか見てみたい気持ちになります。
 その点フランス版はというと、刑事と容疑者の駆け引きよりも、容疑者が事件にどう関わっているか、なぜそのように事態に至ったのかという容疑者の心情を重視したエピソードだったと思います。第1話のエミリーは事件で恋人を失ったけど、その後彼女は現場にいなかったという友人からの告発があって尋問を受けることになります。事件以降SNSなどで被害者救済活動を行なっていた彼女は、政府からの被害補償金が目当てで嘘をついていたのではないか?という話なんだけど、実際はもっと単純なことだった。嘘をついたらつき通さなければならない、その嘘も誰かのためだったという彼女の葛藤を考えると、もちろん法律上それは詐欺とか偽証になるとはいえ、とても胸が痛くなりました。

 どちらが好きかといわれると難しいな〜^^; 刑事ものとして見応えがあって内容も濃いのはイギリス編だけど、実際に誰もが抱えうる悩みを描いて感情移入できるのはフランス編の方かも。
 このドラマ、イギリス編もフランス編もセットがまったく同じなんですよね。となるとドイツ編とスペイン編もやはり同じなのかな。
 どのエピソードも1話あたり40分程度なので時間的に気軽に臨めるし、だけどその気軽さを感じさせないくらい各話とも充実したエピソードとなっているので、刑事ものがお好きな方はぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

November 17, 2014

美女と野獣 - La Belle et la Bête

 先日、レイトショーで「美女と野獣」を観てきました。
 知人の付き合いで行ったので何の予備知識も無く、ああまたディズニー関係に付き合わされるのかよと半ば嫌々だったんですが……映画が始まってからフランスの映画だとわかり、このところフランスドラマ不足気味だった私のテンションも上向きに(笑)

 裕福な父親のもとで兄弟たちと暮らしていたベル。ある日、父の商船が嵐に巻き込まれ、借金のかたに財産のほとんどを没収され田舎での貧しい暮らしを強いられることになる。1ヶ月後、船が無事に港に戻ったという知らせを受けて父と長男マキシムは港へ向かうが、船は差し押さえられ、マキシムは自分が借金をした相手に追われ逃げ出してしまう。
 ひとり家へ帰ろうとする父親は、途中で吹雪に巻き込まれて遭難し、森の奥の古い城に辿り着く。そこには暖かい食事、そして娘たちから手土産に頼まれた宝石やドレスがあった。それらを手に家へ帰ろうとするが、最後にベルに頼まれたバラを一輪庭で摘み取った途端、父親は城の怒りを買い、バラと引き換えに命をよこせと言われてしまう。
 家族に別れを言うため1日だけ猶予をもらった父親は家族に事情を話すと、ベルはバラを手土産に頼んだ自分に責任を感じ、父親に代わって自分の命を差し出すため馬で城へと向かう。そこには醜い野獣の姿をした城の主がいた。しかし彼はベルに領地内を自由に散策していいと言い、ドレスや食事が用意され、ベルを傷つける様子はまったくなかった。その夜、ベルはかつてこの城に住んでいた王子と美しい女性の夢を見る。

 フランスのドラマでお馴染みのTF1やCANAL+も製作に関わってるとのことで、なかなかクウォリティーの高い作品だったと思います。「セカンド・チャンス」のアドリアンがベルのお兄ちゃん役で出ていたのも嬉しかったです♪
 とにかく映像が美しい。同じCGでもリアルさや迫力を追求したものと違って、非常に絵画的。特に城の外での嵐のシーンはまさに美術館で大きな絵画を見てるような迫力と美しさで圧巻です。映画館で観るべき作品っていうのはまさにこういうもののことをいうのだろうな。



 それにしても、美女と野獣ってこんなに怖い話だったんですね……野獣の王子が動物の肉をむさぼるシーンとか人が巨大石像にプチプチ踏み潰されていくシーンとか残酷きわまりない(^^;
 日本の昔話もそうだけど、こういうおとぎ話や昔話というのは怖い話が多くて、その中で人生の教訓とか人の内面の醜さとかを学べたりつるものなんだけど、そういうものをことごとく無視してきれいごとばかりを並べたあげく「いい男と結ばれて最後はハッピー」っていうステレオタイプな展開しかできないディズニー映画っていうのは本当にクソだよな、と思うのです。実際こういうところが批判されまくった末ようやくアナ雪みたいなマシなのが作られるようになったわけで。今まで批判対象だった「真実の愛=いい男に愛される」というパターンを自ら皮肉ったところもウケたのかもしれないよね。それと今までのディズニープリンセスよりピクサーのメリダのキャラクターの方が現代の女の子には感情移入しやすく受け入れられたっていうのも時代を反映してるし、そういう影響もあればディズニーも変わっていかざるを得ないと思う。それでも恋愛っ気ゼロのメリダがウケなかった日本では(髪型のせいではない、絶対に)男に幸せにしてもらうのが人生の夢っていう恋愛依存症女子がいまだに多いってことなのかもしれん。
(ディズニー好き=恋愛依存症の傾向が強い、というのは私の思い込みではないはずだ)
 この「美女と野獣」にしても、ベルはけして優しくて心が美しい女の子ってわけじゃなく、気が強いし自己主張するし、野獣の王子に対しても恐怖心や嫌悪感を隠さない。紳士的な振舞いができるように彼を変えようともしない。ダンスのシーンも嫌々踊ってやってるのよ感が見え見えで本当にクール。まさにフランスドラマのヒロインによくいるタイプですよ!(笑)
 彼女にあるのは美しさや優しさというより、適応力だと思う。優しいのはむしろ王子の方。愛する女性を失った悲しみから城に引きこもり(実際は森の神の怒りを買って閉じ込められたわけだけど、それを罰として受け入れてるんだからやっぱり引きこもりだよね)その女性の化身ともいえるバラを一輪摘まれただけで激怒。そうそう、フランスものって女性が気が強くてしっかりしてて、むしろ男の方が恋愛でくよくよ悩んだりズルズル引きずるっていうのが多いんだよね(笑)
 そして王子役のヴァンサン・カッセル。ヒロインと結ばれる相手がけして美男ではなくけっこうオヤジっていうのもまた、フランスもののお約束(笑) 王子とベルがお城で暮らすのではなく、お花屋さんになって慎ましく幸せに暮らす、っていう結末も素敵だなと思う。最近映画館で観た作品の中では一番のお気に入りになりました(o^-^o)

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November 11, 2010

セカンド☆チャンス! 恋するパリ・キャリ シーズン2

 大好きなフレンチコメディの続きがスタート! これが始まっちゃうとついラテンドラマを後回しにしちゃうんだよね〜(前にもマリナの録画を溜めまくった経験あり^^;) 最近フランスドラマ不足だったので余計に嬉しいです♪

 マツローにスカウトされたアリスが日本へ旅立って数週間後。ブローマン氏亡き後リュカがB&Bの社長に就任し、レティシアと離婚協議中でヴァンサンと同居をはじめたマルクは毎晩クラブ通いの荒れた生活を送っていた。そんな二人の前に、彼らの妹を名乗るエミリーという女性が現れる。ブローマンは彼女を認知し、遺言書には25万ユーロと会社の株30パーセントを遺産として彼女に与えると書かれていた。一方マルクとリュカに残された株はそれぞれ15%ずつ。当然のごとくこの配分に納得のいかないマルクとリュカは手を組み、リュカは会社の経営が傾いているという嘘の情報をエミリーに吹き込んで彼女が株を手放すように仕向ける。ところがそれを聞いたエミリーは株を手放すどころか、会社を救うと言って経営に口を出し始める。しかし会議の席での彼女の軽口にクライアントが機嫌を損ね、会社は30万ユーロの損失を出すことになってしまう。
 レティシアとバロウはこの機に会社の経営権を握ろうと画策していた。レティシアはエミリーに近付いて彼女の信頼を得たのち、彼女の持ち株を高値で買う取り引きを持ちかける。

 その他の人々。
 オドレイは相変わらず。リオネルはレティシアとリュカの裏工作の使い走りをさせられてる。サミラは本来オドレイが行くべきブラジル出張を任されるが、リュカの妻になったことで自分が特別扱いされるのはプロ意識の高い彼女にとってかえって屈辱的だった。
 イタリア旅行に出かけていたリュシーとコフィは、リュシーの部屋での同居を考え始める。しかしリオネルから「同棲したカップルは必ず別れる」という話を聞かされたうえ、一緒に暮らし始めたとたん部屋では物がなくなったり移動したりする怪現象が…。
 ナターシャはリュシーの代理としてB&Bでバイトをしていたが、リュカの機嫌を損ねてクビにされてしまう。他のバイトを探し始めるも未経験の学生では門前払い。しかしエミリーの口添えでB&Bに戻ることに。
 ヴァレリーとともに元の家に戻ってきたマチューだったが、ヴァレリーは流産のショックから立ち直れず、別れの手紙を置いて出て行ってしまった。落ち込んでる父親の姿を見たナターシャは、マチューの名でネットの出会い系サイトに登録する。
 以前代理で出演したラジオ番組が好評で、ベルナールとカトリーヌは熟年カップルを紹介する番組の司会を務めることになった。カルロの店は経営が安定してるみたいだけど、ルイーズがなにかと仕切るように。ルイジは今でもビライトで働いてて、アドリアンはアリスのいる日本に行ったみたい。

 思いがけない妹の登場に動揺を隠せないマルクとリュカ。会ったこともない異母妹に遺産のほとんどを持っていかれたことで、皮肉にも今までいがみ合っていた二人が結託。朝からハグなんかしちゃって、気持ち悪っ(笑) ホテルで楽しい一晩を過ごし、リュカは酔った勢いでベリーダンスを踊ったとか。そりゃ見たかった(爆) ベリーダンスといえばEl Clon♪ リュカはサミラに教わったって言ってたけど、そういえばサミラはモロッコ系っていう設定だったよね。アリ叔父さんの姪っ子の一人だったりして(笑)
 だけど性格や方針の違いからマルクとリュカの協力体制も徐々に崩れてきます。おまけにレティシアから株の売却を持ちかけられたエミリーは、レティシアだけではなく最も高値をつけた人に売るとか言い出すし。トゥールーズのチャラい美容師からいきなりパリの広告会社の筆頭株主になったエミリー、娘と二人暮らしで他に身内のいなかった彼女の目的はお金か、それともマルクやリュカという家族なのか。これから社内の権力争いがますます激化していきそうで楽しみです♪

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May 10, 2010

ジュリー・レスコー #81「傷つく世代」

ヤバいくらいロランとジルにハマり中!!!!
キャー q(≧∀≦*)(*≧∀≦)p キャー

 1週遅れ(ほぼ2週ですが^^;)のアップになってしまったので、あらすじはさらっと、感想メインに書きますね〜〜。

 ガソリンスタンドのアルバイト店員ポールが撃ち殺され、400ユーロが盗まれた。待ち合わせのため店に向かっていたポールのガールフレンドは、銃声の後に怪しい男が店から飛び出してきて、女性を追いかけて行ったという。
 現場近くのゴミ箱から事件に使われたと思われる銃が見つかる。それは警察の廃棄品で、クラマール署が1年前に廃棄処分した57丁のうちのひとつだった。銃に残された指紋は、窃盗で禁固9ヶ月の罪となり先月出所したばかりの青年ケヴィンのものだった。近所の住人は彼を「優しい子だった」と言い、出所後再雇用した印刷工場のオーナーも、ケヴィンは改心して仕事熱心になった、今回の強盗は彼のはずがないと話す。
 一方、サラは刑務所で突然騒動を起こした少女ソフィアから弁護を依頼され、ある人物に手紙を届けてほしいと頼まれる。弁護士の自分にはそれができないと断るものの、彼女の必死の懇願に手紙を持ち帰り、届け先の人物と連絡を取ろうとするのだが…。

 面白かった! まあベタと言えばベタな話ではあったけど、それぞれのキャラクターが各自の役割をきっちり果たしてて、見ていて楽しかったです。
 で、今回の猛烈コンビ(爆)ロランとジル♪
 新入り研修生のキムが登場。彼女は娘を学校に送っていかなきゃならないジルのかわりに、彼の仕事を快く引き受けます。そこへロランは「ディナーに誘えよ。お前に気があるぞ」とジルをけしかけます。その気のないジルが、彼女は同僚だから…と言うと、「お前は離婚してから退屈で意気地がない」、そんなロランをジルは「軽薄だぞ!」と一蹴(笑) あ〜楽しい♪
 ジュリーの元に正式に配属されたいと願っているキムはみんなの倍働こうと頑張ります。あまりに頑張りすぎてジュリーに休めと言われるんだけど、犯人を説得する緊迫した場面で彼女がちょっと動いたせいで犯人が発砲、とっさにジルも発砲し犯人を射殺。重いものを背負うことになってしまったジルは、キムがあの時動かなければ!と自販機に八つ当たり^^;
 ロランって17才の娘がいたんですねぇ! しかも、いつも宿題やらされてるらしい(爆) 今回も電話で方程式を教えてました。保護中のロクサーヌと一緒にプレステの戦闘ゲームやってるシーンでも、いいパパっぷりを見せてくれてましたね^^
 会社の入り口のシーンで、ロランとジルの見事な連携プレー(っていうかジルがロランを守ったんだけど)お見事でした。てかロラン、ジルに自信を取り戻させるためにわざとやった?(←深読みしすぎ)
 キムのお見舞いに行って病室でふざけてるシーンも好き♪

 ジュリーの赤毛と青空のコントラストにエッフェル塔の最後のカットが本当に素敵。脚本と演出ではイギリスドラマが上だけど、映像そのものの良さ(=すべてのシーンがまんま写真として飾っておける芸術性)という点ではフランスのドラマは秀逸ですね。

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April 27, 2010

ジュリー・レスコー #80「誘拐の構図」

 も〜〜ロランとジルに完全にハマってます!(爆)

 ジュリーたちが大捕物を終えて署に戻ると、娘が行方不明になったと騒いでいる男がいた。パン職人のジャン・デュモンは、14才の娘ルイーズと自宅で昼食の約束をしていたが、時間を過ぎても娘は学校から戻らず携帯もつながらないと話す。
 学校付近へ向かったジュリーたちは、すぐ近くの排水溝に落ちていたルイーズのペンダントを発見。付近の監視カメラには現場に止まったシルバーのバンとともにルイーズが姿を消したのが映っていた。
 ジュリーはルイーズの両親に会いにいく。母親のカロリーヌはジャンの店の経営面を担当しヨーロッパ中に支店を増やした実業家で、ジャンはニューヨーク出店にあたり1年間そちらで暮らす予定になっていた。ルイーズが裕福な家の娘であることから身代金目当ての誘拐の可能性が高い。しかし自分でチラシを作って娘を探そうと必死の父親に対し、母親の冷静さにジュリーは疑問を持つ。
 学校の保護者たちの目撃証言から、校門付近で写真を撮っていた男がいたことがわかる。ジュリーは近くに住み少女誘拐の前科を持つブリクールの自宅へ向かうが、地下室にいた彼が銃を持っていると見間違えたジルが彼に発砲。幸い弾は外れるが、連行されたブリクールは事件への関与を否定。週5回精神科の病院で治療を受けており、学校はその通り道で写真はただの趣味だと主張する。決定的な証拠がないため本部長からは勾留延長が無理だと言われ、ジュリーはやむなくブリクールを釈放する。
 ブリクールの家にあった靴についていた泥に特殊な石灰岩が含まれていて、その土壌の地域を特定したジュリーとロランは、その場所にあるアトリエを調べる。そこには学校の前で少女たちを撮影した写真があり、ルイーズがバンに乗る姿と運転手の顔も写っていた。しかしその後ブリクールが自宅で殺されているのが発見される。
 バンを運転していたのは麻薬密売で服役し1年前に釈放されたポール・ジェルベール。彼が出所後通っていた更生施設ヒバリ・センターの所長イザベルは、彼はしばらく前からセンターへは来ていないと話す。
 ルイーズの両親の元に20万ユーロの身代金を要求する手紙が届き、ジュリーたちはポールを追跡しルイーズ救出に乗り出す。

以下ネタバレ感想(ロラン&ジルがメイン。笑)

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April 18, 2010

ジュリー・レスコー #79「汚れた欲望」

 大好きなジュリーが戻ってきました。わーい♪^^

 パリ16区にある有名企業の社長宅で女性が頭を殴打されて殺されていた。被害者は家主ロール・デュリユが雇ったマッサージ師のエマで、家からは現金と翡翠の仏像が盗まれていた。事件の夜ロールはミュンヘンに出かけていて、ロールの家に住んでいる秘書ローレルには友人と映画を見に行っていたというアリバイがあった。
 捜査を始めたジュリーたちは、殺されたエマに窃盗の前科があったことを知る。その時の共犯者ジャッキーの部屋でロールの家から盗まれた現金が発見されるが、ジャッキーはこれが罠で誰かが自分に罪を着せようとしているのだと主張する。
 2日後、女性が自宅でレイプされる事件が起きる。被害者のノエミはロールの会社の創業者の娘で、会社の大株主でもあった。同時期に連続レイプ事件が発生していて、一人暮らしで金持ちの女性が狙われていることから、ジュリーたちはエマがロールと間違えて殺されたのではと考える。しかしレイプ犯罪専門の刑事アンナによれば、被害者がみな茶色の髪でエマは金髪だったこと、他の被害者はみな首にナイフで傷をつけらていること、またレイプだけで殺されることはないという手口の違いがあり、エマが人違いで殺されたとは言い切れなかった。
 ジュリーはロールが最後にノエミと会ったというレストランを訪ねる。スタッフによれば、ノエミは会社の株を米国の企業に売却するつもりで、ロールはそれに腹を立てていたらしい。また店が客から預かった車のキーの保管が無防備で、犯人がそこで鍵を持ち去りノエミの車のキーと一緒に付いていた部屋の鍵を作った可能性があった。事件の夜非番だった従業員の身元を調べると、駐車係のラガルドには95年に性的暴行の前科があったことがわかる。
 ラガルドの声を聞いたノエミは彼が犯人だと証言する。しかしエマを殺したのは彼なのか、そして彼の部屋から発見された多額の現金は何を意味するのか…?

 うーーーん、面白かったです!o(*^▽^*)o もうすっかり本格刑事ものって感じですね。お気に入りだったクレールが去ってしまったのはちょっと寂しいけど。
 しかもジュリー、スクーター通勤ですか! こうして見るとわりと普通のおばさんっぽいなぁ…と思ったりして^^;
 刑事たちそれぞれのキャラクターもきちんと描かれていましたね。
 モタは麻薬に溺れている元妻カロリーヌを放っておけず、彼女よりも自分のキャリアを大事にしろというジュリーの助言をきかずに彼女の面倒を見ることにする。しかし彼女は更生施設でもうまくやっていけず、借金を返すために密売に関わり家にも麻薬を持ち込んでいた。監察局がモタを調べていることを知ったジュリーは麻薬を処分するが、モタはこれからもカロリーヌの面倒をみていくつもりらしい。はたして大丈夫か?モタ!
 ロランは最初のうちは地道な右腕っていうか「第一容疑者」のハスコンズさん的ポジションってイメージだったけど、いつの間にかすっかり軽キャラに…(笑) 重役会議の最中にズカズカと入り込んで、ロールは恥をかかされたと言って警察のお偉いさんに直訴。ロランは警視総監がご立腹だぞ!と怒られてました。もちろん反省はしてません(笑) だけど「これはレイプじゃなくて社長の企みか何かだ」っていう読みは当たってたよね!
 ジルは元妻(もう離婚したよね?)が子育てを全部ジルに押し付けて自分だけロンドンに転勤しようとしているのが納得いかず。娘もそんな母親に愛想を尽かして、学校のお迎えに「ママは嫌い、パパが迎えに来て」と言うし。その愛情が重荷でもあり、嬉しくもあるジル。そんなジルのお迎えに来てるロラン(笑) 真面目なジルの悩みを聞いてあげてると思ったら「じゃあ今夜は暇だな、飲みに行こう!」って話になるし。

あんたたちはロビーとスチュですか(爆)

 さてジュリーの娘サラは大手弁護士事務所からスカウトされ、面接を受けることに。コネではなく自分の実力で職を得たサラは大喜び。彼女はここんとこ辛い目に遭ってばかりだったから今回もちょっと心配しちゃったけど、新しいボスもいい人そうだし、新しいアパートへの引っ越しを考えたりと将来に前向きに進んでいてほっとしました^^

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January 07, 2009

Julie à Paris

 パリのジュリー♪ 郊外の住宅地から今度はパリの中心部に舞台を移し、スタイリッシュに新装開店です。ストーリーよりもそのへんの感想を。

 今までのクレリエール署はいわゆる郊外の住宅地みたいなところが舞台で、警察署内もなんとなくのんびりしてるというか、警官同士の人間関係もほのぼのと描かれることが多かったですよね。警察署長であり家庭も大切にしているジュリー・レスコーという人間を描いていたドラマでもありました。でも今シーズンからはオフィスビルの建ち並ぶパリ新市街で、いつもの家族揃っての円満ラストシーンも今回はジュリーひとり。あくまで“刑事のジュリー”を描いたドラマになったと思います。
 もちろんクレリエール署のお馴染みメンバーとの別れは寂しいですが、今まで異動がなかったことの方がそもそも不思議なわけで(笑) それにウンゲマがいなくなった時点でもう今までのジュリー・レスコーとは違うと思ってました^^; それでもモタが顔を出したのはやっぱり嬉しいですね。いきなり全員とお別れじゃないあたりに製作側の気遣いを感じました。

 新たなメンバーは平均年齢若いです。部下のロランとジルはフランス男にしてはめずらしくイケメン! 紅一点のクレールはちょっと怖いけど^^; 元カレに銃を突きつけて誓約書書かせるシーンは「Burn Notice」のフィーかと思っちゃいましたよ(笑) ゾラといいヴィクトワールといい、このドラマに出てくる女性の刑事はみんな強くてかっこいいですね(アリスは別)
 今までのホームドラマ的な「ジュリー・レスコー」が好きだった人にとっては(私もそうですが)このいきなりの方向転換には戸惑うかもしれませんが、私はこれはこれで結構好きです。都会的で展開もスピード感があるし。新たに生まれ変わったこれからのジュリーに期待しています!

October 30, 2008

「007: Quantum of Solace」ロンドンプレミア

 ロンドンで行われたワールドプレミアの様子をたまたまテレビで見ました。ダニエル・クレイグと一緒に登場した今回のボンドガールは………おやっ。まあ〜〜私がすっかり気に入ってしまったフランスドラマ「Suspectes」(邦題はSecrets〜過去を秘めた女たち〜)の暗殺者エヴァじゃないですかっ! そういえばこのドラマにボンドガールが出ているとどっかで耳にしたような気がしなくもなかったかも………。
 基本的に私ってドラマのストーリーやキャラクターには入れこむけど、そこで演じた俳優さんが他にどんな作品に出ているのかといったことにはかなり無頓着なので、今回ニュースで彼女を見た時には本当にびっくりしましたよ。それにしてもそうですか、彼女ですか。じゃあ、ちょっと観てみたいかなぁ〜〜。馴染みのある俳優さんが世界的に有名な作品に登場すると嬉しいですね。
 そういえばクロード役のカリーナ・ロンバートが先日FOXで放送された「ハリウッドドラマの裏側〜4400」に出てきた時もびっくりした。というか彼女の場合は4400に出てることは知ってたんだけど、あまりの雰囲気の違いに驚いたんですよ。アメリカの番組に出ると彼女もアメリカの人っぽくなるから不思議! 英語喋ってるしさ(笑) きっと国によって髪型とかメイクなどスタイリストさんのセンスが微妙に違うせいもあるのでしょうね。ちなみに彼女は小さい頃からいろんな国で生活してきたので5カ国語を話せるそうです。
 フランスの女優さんはこうしてどんどん世界で活躍してるのに、男はいまいち引きこもってるよねぇ(苦笑) ここはひとつマルクリュドことティニヴェリさんに世界進出してもらいたいものです♪(←個人的な希望)

October 16, 2008

手本にするなら、SATCより断然Suspectes!

 すでにかなりハマってますよ〜このドラマ! ミステリというよりコメディおよび犬ドラマとして楽しんでます(笑) 今回は記事の最後にワンコ&素敵なファッションを一緒にご紹介♪

 マリナのは以前パリでショレ夫妻に欠陥住宅であることを隠して家を売ったことがあったが、その家は現在は取り壊されショッピングセンターになっていた。
 妻のソフィ・ショレが自分のクリニックで手術を受けていたことを知ったクロードは夫妻の現住所を調べる。マリナはボルドー近郊に住むショレ夫妻を訪ね欠陥住宅を売ったことを詫びるが、実はショレ夫妻は不動産業者で、あの家が欠陥住宅でいずれスーパーが建つことを知ったうえで購入したのだった。転売して大もうけしたショレ夫妻はマリナを恨むどころか感謝していて、おまけにマリナは一緒に仕事をしないかとスカウトされる。
 出張で街にいないはずのリオネルをキャフェの外で見かけたジュリエットは彼を尾行。そこでリオネルの妻が息子を置きざりにして家を出て行ったことを聞かされる。ところが彼の息子が生意気で子守りに手こずり、困ったジュリエットは子持ちのマリナに助けを求める。
 相変わらずみんな個性的で楽しいです♪ 刑事3人組は間抜けすぎだし(笑) サッカーのルールを全然知らないマリナが息子のオウンゴールに大喜びしてるシーンも可笑しかった〜♪

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 ところで、SATCはかなり高収入の人たちの世界を描いてたので、彼女たちのライフスタイルやファッションを一般人がうかつに真似しようとするとかなり痛い目に遭います(収入に見合わない買い物で懐が痛い&周囲の冷笑が痛い) だいたいキャリーの部屋があの立地&広さで月750ドルなんて絶対ありえないし! それにキャリーみたいなファッションでニューヨークを歩いてたらお洒落かどうかって以前に浮きまくります。あんな人いません実際は(苦笑) とことんチープ路線のサラ・ジェシカ・パーカー自身のファッション方がよっぽど本当のニューヨーカーらしいです。
 それでもSATCは4人の個性が楽しくて、それに合わせて毎回変わる衣装はドラマの見どころでもありました。だけど現実世界では次から次へと新しい服を毎日とっかえひっかえするなんてありえないよね。そのてんSuspectesはすごく現実的なんですよ。彼女たちは同じ衣装をコーディネートやアクセサリーを変えて何度も着てます。これがまたサラッと着流してる感じで素敵なんだなぁ。かといって高そうなブランド物なんか出てこないんだよね。ファッションのお手本にするなら絶対こっちがおすすめです。(アメリカのファッションも元々はフランスの流行から取り入れてるんだもんね^^;)

え〜文章が無駄に長くなってしまったので、ファッション&ワンコ写真は別途ページを用意いたしました。
↓↓↓↓↓↓こちらよりどうぞ〜♪

Suspectes ファッション編
Suspectes ワンコ編

October 04, 2008

フランス版SATC?「Suspectes」が面白い!

 chaque femme a un secret...
 久しぶりにフランスのドラマ登場で嬉しい♪ これ実はフランス版DVD買おうと思ってた作品なんですよね。ちなみに邦題は「Secrets〜過去を秘めた女たち〜」いつも思うけどフランスのドラマなのになんでわざわざ英語のタイトルに変えるんだろう?
 それはさておき、話はなかなか面白いです! ファッションも素敵! おまけに可愛いワンコも♪

 舞台はボルドー。ホテルのパーティ会場で天井のステンドグラスを突き破って女性が転落、意識不明の状態で病院に運ばれる。彼女は4人の女性の名前が書かれた紙を手にしていて、部屋には銃が残されていた。
 警察は4人のうち連絡の取れないヴェロニクを除いた専業主婦のマリナ、美容外科医のクロード、化粧品会社に勤めるジュリエットの3人を呼び出す。しかし3人はまったく見ず知らずの他人で共通点もなかった。そしてリストの最初に書かれていたヴェロニクはその後死体で発見された。
 ホテルで転落した女性の名はエヴァだとわかるが、病院で目覚めた彼女は外傷性記憶喪失に。その後クロードがエヴァの胸の手術痕に気付き、彼女の体中にある骨折治療痕からエヴァがインターポールに指名手配されているプロの暗殺者だったことがわかる。しかし警察の捜査は行き詰まり、マリナたちは自分の命が狙われる理由を知るためそれぞれの過去の秘密を自分なりに解決しようとするのだが…。

「風景と音楽と女優さんのファッションを楽しむ」という点以外はツッコミに終始していたTF1のサーガ・シリーズ(爆)と違って、このドラマはミステリを軸にしつつコミカルなシーンも多くて誰でも普通に楽しめる作品です。あの警視も見るからに怪しげな風貌で可笑しい。
 このドラマ“フランス版デス妻”なんていわれたそうですが、たしかにそれぞれが秘密を持っているという点でそうともいえるけど、どちらかというとSATCに近い気もします。既婚者はマリナだけだし。言うまでもなく女優さんたちのファッションは相変わらず素敵です。それにブサイク犬のブーちゃんがとっても可愛い〜〜♪

 マリナ役のIngrid Chauvinは言わずと知れたフランステレビ界のスター。日本でもすっかりお馴染みの顔ですね。彼女はキャリアウーマンっぽい役が多かったので今回の役が専業主婦っていうのは意外でした。ちなみに実生活での婚約者は私の愛犬マルクの名付け親(笑)Jean-Michel Tinivelliさん。めったにツーショットで公の場に現れない二人ですが、せっかくの美形カップルだもん、一度くらい一緒のところを見てみたいな♪
 で、ジュリエットことElodie FrenckはTinivelliさんが出てる「Le Juge est un Femme」にもゲスト出演してました。彼女はめちゃくちゃ長身(絶対180cm以上ある!)なのにジュリエットが乗ってる車がすごくちっちゃくて、まともに運転できるのが不思議でなりませんでした(笑)
 クロードを演じるKarina Lombardは「Rescue Me」「The 4400」そして「Lの世界」などアメリカのドラマにもレギュラーで出てる有名な女優さんだったんですね! どれも観てないので全然知らなかった……そういえばこのドラマでもクロードはサンフランシスコ生まれという設定で、"What the hell〜!"(←忘れた^^;)なんて英語で悪態つくシーンもありました。

 一度に2エピまとめて放送というのも録画の都合上ありがたいです。そのかわり特派員になったBonesを他の日に移さなきゃならないけど^^;
 キャラクターがそれぞれしっかり描き分けられてて、ミステリ部分を無視してもじゅうぶん楽しめるドラマだと思います。ジュリエットとクロードの天然ボケ&冷めたツッコミが楽しい!(笑) お時間のある方はぜひご覧になってみてください。今までのフランスドラマのイメージがガラリと変わるかも。おすすめです♪

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