A Touch of Frost(フロスト警部)

August 14, 2009

フロスト警部「野生の犠牲者」

 牧場を営むフラナガンからフロストに助けを求める電話が来る。プレスリー巡査とともに牧場へ出向くとフラナガンの姿はなく、バスルームにはワニ、納屋の奥には希少種や絶滅危惧種に指定されている動物の檻があった。
 敷地内の沼でバラバラに食いちぎられた人間の手足が見つかり、フラナガンはワニに食われたのかと思われたが、ワニの胃から出てきたのは心臓を撃たれたアジア人だった。
 その後フラナガンが証人保護を求めて警察署に駆け込んでくる。死んだのはラン・ロックというベトナム人で、自分は動物の世話をしているだけだと主張する。二人がロンドン警視庁の野生生物犯罪課の監視対象だったため、プレスリーがロンドンへ出向く。デントンには他にも監視リストに載っている人物がいて、かれらはアジアから輸入する家具に隠して野生動物を密輸している可能性が高い。野生生物犯罪課と歳入関税庁はフラナガンを釈放し泳がせて監視するようデントン署に依頼、殺人事件の重要参考人だからとフロストは釈放に反対するが、マレット署長はロンドン警視庁に協力するよう言う。しかし再び接触してきた組織への協力を拒んだフラナガンは、輸送の途中で逃げ出そうとしたところを仲間に殺されてしまった。

 キャンプから帰宅したハリス家の寝室で見知らぬ男が死んでいた。死因は心臓発作で、身元は高校の美術教師バートレーだとわかる。自宅からはモデルをした音楽教師ヘイマーシュの写真が見つかるが、彼女は作品をくれると言われたからモデルをしただけで、バートレーとはあくまでただの同僚だったと話す。ハリス夫妻の息子アダムが家の鍵をなくしていたことを友人に打ち明けるが、誰が何のためにバートレーを彼の家に連れ込んだのか?

 今回は2つの事件が同時進行。やっぱり面白かったです! タイトルが「野生の犠牲者」なので、最初に出てきたハリス夫妻が野生動物に襲われるのかと思ったら全然違った^^;「犠牲者」は野生動物の方だったんですね。絶滅危惧種の密輸という深刻な問題をわかりやすく描いてくれた事件だったと思います。フロストの「クスリは人間でも作れるが、こういう動物はそうはいかない」っていう言葉が印象的でした。
 さてフロスト警部は以前ジムで担当トレーナーになったジュリーと親密に…。彼女が登場したのはもうずいぶん前のような気がしますが、実はたったの2エピ前だったんですよね。お相手としてはなんと若い! 彼女と会ってるのを見かけたアーニーの表情とかも本当に絶妙!(笑) そしてやっぱり間が悪く仕事に呼び出されるフロストはジュリーとの食事の約束をなかなか実現できません。最後のお別れもお約束…だけど原因は仕事の呼び出しじゃなくて、ジュリーが別れた夫と再会してやり直そうと思ったからだったのでした。それよりも一番びっくりしたのは何かって、ジュリーってSpooksのS6に出てきたマグリットだったんですね!!!!!!Σ(・ω・ノ)ノ! あの「ヤルタ」のメンバーで、ロスを連れ去った彼女ではないですか! 全っっ然気付かなかったよ……ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ
 今回の相棒プレスリー巡査は、フロスト警部に全然振り回されない若者。以前はフロストにさんざん振り回されたあげく異動しちゃうパターンが多かったけど、このところ何をされてもまったく動じないというか、物怖じしない(でもグロい死体は苦手)タイプが多いですね〜。今回もフロスト警部の方が振り回されてた感がありました(笑)

August 07, 2009

フロスト警部「死の淵からの生還」

 久しぶりに再会のデントン署の人々! CMも入らずじっくり楽しむことができました(最後雨でちょっと映らなくなったけど^^;)

 ヘレンとルーシーという母娘が自宅で襲われ、母のヘレンは死亡、ルーシーは重体で意識不明のまま病院へ運ばれた。フロストは別の事件の捜査中に階段から落ちて入院しているトゥーランの代理にシャープ部長刑事を呼び、本部長から派遣されてきたプロファイラーのマーティとともに事件の捜査に当たることになる。
 ヘレンの別れた恋人マーカムは酒浸りで借金もあったが乱暴な男ではない。ヘレンは数ヶ月前に彼の子供を健康上の理由で中絶し、そのためにカトリック教会から破門されていた。第一発見者のローズ神父はヘレンについて多くを語ろうとせず、意識を取り戻したルーシーもショックで事件の時の記憶をなくしていた。
 その後、ここ6年のうちに同様の手口の事件が毎年起きていたことがわかる。しかしヘレンが襲われたのがそのパターンから外れていたことから、マーティは今回の事件は犯人の予定外の行動であり、近いうちにまた犯行に及ぶだろうと予測する。

 今回はデントン署の建物からアスベストが検出されたとかで(そんなに古かったっけ?^^;)近くのビール工場跡を臨時の警察署として稼働。話の重さやお笑い要素はいつもより少なめだったけど、マレット署長やアーニーなど相変わらずお元気そうな姿に感激しました^^ トゥーランの奥さんが初登場したのもびっくり!
 シャープ部長刑事は22話「暴かれた別の顔(Private Lives)」以来の再会。一番好きなのはもちろんリード(ロバート・グレニスターさん♪)だけど、この人とのコンビも面白くて気に入ってたので、ふたたび見ることができて嬉しかったです。
 そして時代の流れといいましょうか、このドラマにもついに心理プロファイラーが登場! それがWITB3でヒル先生に付きまとってたパトリシアだったんで笑っちゃいました。ヒル先生の本を熟読してたし、いろいろ教えてもらってその後心理学者になったんでしょうか(笑)
 ちなみにこの女優さん、Ashes2では男の役で登場して、レイのことぶっ飛ばしてました(爆)

December 02, 2005

Dancing in the Dark

「フロスト警部 #32 暗闇のダンス」
 いよいよ最終回です。ちょっと寂しい、けれどそれをすっかり忘れてしまうほど笑わせてくれました! 今回は事件そのものはわりと単純だったので、主人公のフロスト警部に注目してみたいと思います。

 前回は馴染みのモーリーン・ローソンと組んで捜査をしたフロスト警部でしたが、今回はオックスフォードを首席で卒業した新人のトランター巡査と組むことに。彼がコンピュータに詳しいと知るや、壊れていた電気製品類を修理させるために自宅への居候を提案します。それにしても新卒エリート君はたいていの場合フロスト警部に振り回されまくって去っていくことが多いんだけど、彼は意外にも楽しそうなんだよな(笑)リードやヘイゼルとはまた違った意味でウマが合うみたい。

 ガラスのリサイクル工場で男性の死体が見付かる。トランターとともに現場へ駆け付けたフロスト警部が警察医にまず言った“What's up, doc?”ってセリフで私は思わず笑ってしまいましたよ♪ だってこれってBugs Bunnyのお決まりのセリフで、ああ〜そういえばフロスト警部とバニーってどことなく似てるかも!って(笑) そして下品なジョークも相変わらず。死因を「自分で吐いた物を喉に詰まらせたらしい」と言う警察医に、「他人の○ロよりマシだな」などと言うし(爆)
 この事件と同時進行で起きるのが、大学の学費を稼ぐためにデートクラブで働きつつポーランド人の密入国斡旋にまで手を染めているヘザーという女の子の話。それにしてもあんなにもアッサリいくなんて、フロスト警部じゃないけど入国審査甘過ぎませんか(苦笑) ヘザーは結局、組織の人間に殺されてしまうんだけど。足を洗おうとしていた矢先だっただけにちょっと気の毒だったかなァ。

f32_fj_1 それよりやはりフロスト警部です。今回はフィットネスクラブに通うことを決意! 仕事があるためインストラクターのジュリーに時間外の予約を入れてもらうけれど、やっぱり忘れてすっぽかします。しかも一度ならず二度も。怒ったジュリーの電話を受けたアーニーの反応が可笑しかった! ジム用のシューズを買うためスポーツ用品店に行ったフロストと若い店員のやり取りも可笑しい。そしてようやくジムに現れたフロストはジュリーに予約をすっぽかした仕返しをされます(わざとマシンの負荷を重くしたり。笑!)それでも何とか頑張っているフロストの姿を見てジュリーも許す気になったみたい。
 いろいろ笑いどころはあったけど、でも一番笑ったのはこれ。朝フロストが署に来ると、徹夜で張り込みをしていたトランターが疲れて椅子で熟睡していた。用事があって他の巡査に電話をするフロストはヒソヒソ声。おおっ、トランターを起こさないように気を使ってあげてるんだ〜優しいじゃん!と思いきや、次の瞬間…
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なんと拡声器を持ち出しました(爆!) 
「報告書はまだか、居眠り巡査」
もちろんトランターはビックリ! あーもうやることが面白すぎますよフロスト警部。あなたと出会えて本当に良かった(笑)また続編で会えるよね!
ねっ!

November 24, 2005

Another Life

f31_dish←アーニーの朝食。
 私の朝食もほとんど同じ(笑)ミルクたっぷりのお茶がおいしそう。トーストは薄切りをかりっと焼くのが基本だよね〜♪ でも動物性たんぱく摂りすぎなんだよな(苦笑)そのかわり昼は好物のざるそば、夜は野菜たっぷりのチャウダーをいただくのだ。心臓病や大腸ガンにはなりたくないからな…。ファストフードは危険です(でも食べるけど。笑)この先はドラマと関係ないのでちょっと反転を→どうでもいいが近頃はお昼に小さい子供を連れてマックで食事してる親が多いけど、小さいうちからあんな脂と塩の塊食べさせたてたら絶対病気になるよ。私だったら少なくとも年齢が二桁になるまでは食べさせないぞ。どんなに泣きわめいても絶対食わせない(笑)子供の頃から濃い味付けに慣れちゃうと大人になってから健康に悪影響出るでしょ。それも親の責任だと思うのですが。美味しいものは子供が寝た後に大人だけでこっそり食べるんだよ(笑)結局はそれが子供の健康のためにもなるんだから。
 というわけで(笑)「フロスト警部 #31 二重生活」です。一言、面白かった!

f31_lawson_1 容疑者を殴って停職にったフロスト警部が7カ月経って本部長の決定により復帰! また彼の停職中の穴埋めに来ていたのがあのモーリーン・ローソン巡査部長。相変わらずゴージャスなお姉様です。それにくらべてジョージのお腹はどんどん出てきてるんだよな(笑)

 運河で発見された男性の遺体。ポケットには2台の車のキーと6千ポンドの現金、それと何かの数字が書かれたメモが入っていた。1台の車は運河の近くに止められていて、コンビメッドという製薬代理店の名義になっていたが、そこは私書箱のみのダミー会社だった。しかし車の以前の名義人が彼の妻だったことから死んだ男がエディ・バロウズと判明。
 その後、彼のクレジットカードを使ったとして少年が逮捕される。しかし少年は立体駐車場に止めてあった車から盗んだと主張。また同様に彼がそこから盗んで友人に売ったバロウズの携帯電話を調べると、バロウズが殺された翌日に着信があった。その番号の家に住んでいたのはなんとバロウズの“もう一人の妻”。バロウズは二つの家庭を持っていたのだ。それも妻の名前(正確にはイニシャル)が同じで、息子もペットもそれぞれの家で同じ名前を付けていたという徹底ぶり。ポケットに入っていたメモに書かれた数字はかれらの生年月日だった。バロウズの二重生活が明らかになり、事件はそれに気付いたどちらかの妻による犯行かとも思われたが………。

 一方、不法投棄された冷蔵庫の山の中からバラバラに切断された男性の遺体が発見される。指紋からそれは結婚詐欺師のモリソンという男だとわかる。しかしその死体の足はなぜか両方とも左足で、しかもモリソンのものではない方の足は防腐処理をされていた。
 結局こちらはバロウズの事件とは関係なく、ダンスのパートナー(しかも下手な相手)の右足をコレクションしている人物の犯行だった。なんとなく「バーナビー警部」に出てきそうな事件でしたね〜。

f31_frost_bone_1 さてさて前回グッとさせてくれたフロスト警部ですが今回はかなり笑わせていただきました! バラバラ死体を「ジグゾーマン」って呼んで検死医にしかられたり(笑)聞き込みに行った医院にあった骨格標本で遊んで怒られたり(爆)復帰してまたまた絶好調!と思いきや、若者の暴力事件防止のために配るためのアメ玉をこっそり拝借したはいいけど、歯の詰め物が取れて神経がむき出しになっているところにそのアメが挟まっちゃった! 治療が痛いうえ痛み止めも効かず、いつもパクパク何かを食べてるフロスト警部が今回は歯をかばってそーっと食べようとしてる姿が可笑しくって(笑) でももっと可笑しいのはそんな彼をチクチクつついて楽しむ周囲の人々でした!
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(左)歯が痛いフロストに「無理にでも食べた方がいいんですか?」と圧力をかけてサンドイッチをかすめ取るジョージ!(右)堅いものが食べられないフロストの目の前でトーストをかじるアーニー(爆!)

 しかし次回はいよいよラストエピ。寂しいな〜。。。

November 18, 2005

Held in Trust

Chief Inspector Frost !?
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 フロスト警部が首席警部に昇進!?
 しかもマレット署長がすごく嬉しそうなんだよな(笑)
「フロスト警部 #30 子供たちを狙う眼」 おりしも日本では性犯罪者の情報公開が議論されているということもあり実に考えさせられる内容でした。(つってもこのエピは半年以上前に一度放映済みですが…)

 10才の少年ボビーがサッカーの観戦中に姿を消す。また同じ頃ひき逃げにあい死亡したジョンソンという男がボビーと同じサッカーの試合の未使用チケットを持っていたことから、二つの事件にはつながりがあるとみられる。ジョンソンが死んでいた現場がリードの管轄だったため、またまたリードが捜査に加わります。今回はスーツではなくカジュアルなスタイルで登場♪
fr30_frost_reid_1l フロスト、トゥーラン、リードの3人組、好きなんだよなー(笑)
 ジョンソンは小児性愛者で、過去に事件を起こして服役していた。フロスト警部とリードがジョンソンの部屋を調べると、そこは何から何まで異常なまでに整頓されていた。ジョンソンは何でも整頓しないと気が済まない質で、ペンまで長さ順に並べられてました。これってどっかで見たことあるぞ、と思ったら騎馬警官フレイザーの机の引き出しもこんなふうに整頓されてたんだ(笑)

 その矢先、ゴミ集積場で少年の遺体が発見される。しかしそれはボビーではなかった。その少年は虐待を受けた挙げ句の衰弱死で、結核にもかかっていた。成人用の薬の成分が血液中から検出されたことで、病院の医療記録から結核の治療をしている人物を調べることに。結局その少年はボビーとは関係なく、家出した子供を使った児童手当詐欺に利用された果ての虐待死だった。

 ボビーの事件の方はといえば、発見されたジョンソンのバンから殴られて飛び散ったと見られる血痕が見付かる。そして市の厚生施設に寝泊まりしていたコールドウェルという男がジョンソンとつながりがあると見て事情を聞くが、この男がこれまたのらりくらりとしていてタチが悪い。残念ながら廃線となった古い鉄道跡の貨車の中でボビーの遺体が発見され、彼が暴行されたあとからはコールドウェルともう一人“第三の人物”のDNAが検出された。
 これを調べるためにジョンソンの遺体からDNAの採取をしようとしたが、遺体安置所がジョンストンという名の遺体と取り違えてジョンソンの遺体を引き渡してしまい、しかも遺体が火葬にされてしまうというハプニングが。しかしジョンソンは腎臓と角膜を移植用に摘出されていて、その角膜移植を受けた少女アリスがDNA採取に応じてくれた。その結果、ジョンソンは少年を助けようとして共犯者に殴られたことがわかった。また“第三の人物”はボビーの父ではないかとも疑われたが、実はこの人物はジョンソンと意外な接点を持つ人間だった。彼の部屋から次のターゲットとみられる少年を隠し撮りしたビデオが見付かり、そこに映っている小学校へ急行、渋滞につかまっているバンの中にいた少年とコールドウェルを発見する。現行犯で捕まってもなお少年への愛を語るコールドウェルにフロストは思わず殴り掛かる。

fr30_greymullet 事件は解決したものの、暴行を受けたとしてコールドウェルがフロストを告訴。逮捕の現場に居合わせた警官たちはみな昇進を控えたフロストをかばって「コールドウェルが自分で転んだ」と証言するが、しかし告訴の取り下げのためにコールドウェルと取り引きなどしたくないフロストは自ら無期限の停職処分を受ける。ううう〜かっこいいぞフロスト警部! また惚れちまったよ(爆)
 マレット君(ボラのおもちゃ)ともお別れ……寂しいなぁ。それに一方のマレット署長も、自分の鼻高々うんぬんではなくて本当にフロスト警部を首席警部にしてあげたかったんだと思うよ〜。前に「最高の部下です」って言ってたもんねぇ(本人の前では言わないが。笑)

fr30_mcrae←こちらはおまけ。「マクベス巡査」のマクレーがこっちのドラマでは鑑識やってるのが笑えます。しかも今回はついにヒゲがなくなっちゃいました。この状態でいきなり出てこられたらきっとわからなかった(笑)

November 04, 2005

Hidden Truth

 部長刑事リード再登場!
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“D.S. Reid”
といえば「タガート」のジャッキーを真っ先に思い浮かべますが、この人も同じくDSリードです。ジャッキーの場合はリードというよりスコットランド訛りで“rrrるぃーど”って感じだけどね(笑) 彼は26話「交錯する疑念“Benefit of the Doubt”」に一度出てきた刑事だけど(これもかなりきついエピだった。とくに電車の事故の件…)問題児扱いされながらも実はとても優秀な警官で、フロスト警部も気に入っていたし私も好きだったので再登場してくれたのがとっても嬉しい「フロスト警部 #28 封印されていた真実」です。

 ロンドンからやってきたジャック・フリンが麻薬の売人を殺し、それを自宅の仕事部屋から目撃していたキャシーは、証言のための裁判の出廷を目前に控え警察の保護を受けていた。しかし彼女の証言を阻もうとするフリンに雇われた暗殺者が自宅へやってきて護衛の婦警が撃たれてしまう。キャシーとその息子は無事だったが、警察は二人を別の安全な場所に移すことにする。フロストはかつて警視庁にいたことがありこういった証人保護がらみの事件に精通しているリード刑事を助っ人として呼び寄せる。
 リードはティンリーというという若い男が最近フリンから何かを頼まれて動いているという情報を入手。彼を発見し古い倉庫に追い詰めるものの取逃がしてしまうが、その後武装部隊のアランとケニーの二人が水路でティンリーを目撃。二度の銃声の後ケニーは死亡、彼のマシンガンが持ち去られる。ケニーを撃った銃はキャシーの警護の婦警を撃ったものと一致、しかしフロスト警部はケニー殺害の射撃の腕に疑問を抱く。またその後街で目撃され逮捕されたティンリーも、銃は倉庫で追い詰められた時に落とし、マシンガンのことも何も知らないと言う。ケニーの殺害は彼と自分の妻シーラの浮気を知ったアランがこの状況を利用してとっさに及んだ犯行だった。アラン夫婦と長年の知り合いだったリードはシーラを責めるが、この不倫は悲劇的な結末に……。

 キャシー母子の新たな居場所は警察内部の人間しか知らないはずだったが、またしても暗殺者がやって来る。ティンリーはおとりとして利用されただけで、真犯人は他にいたのだ。護衛の警官が気付き犯人は家に押し入ることなく逃走するが、その際キャシー母子もその家を抜け出した。証言を翌日に控え、護衛の警官と警報機を備えた安全な家にいるにもかかわらず、なぜ母子は逃げたのか。そして警察内部の人間しか知らないはずの二人の居場所を暗殺者が知っているということは、警察内部に内通者がいるに違いない。それは誰か?

 ああ今回も本当に重かった。たんなる証人保護エピと思ったら大間違い! 担当検事のアイリーンとリード刑事の過去とか、アラン夫婦とケニーもただのドロドロ不倫劇ではないし。キャシーとアイリーンの“子供を守る”意味の違いも重い。そんなことがあっていいのか??って。

fr28_fr_loto_2  しかしそんな重い内容にも関わらず楽しめるのはレギュラー陣による脇エピソードのおかげ。今回はフロスト警部が530万ポンドのロトくじに当選! でも肝心のくじをなくしてしまい、もしかしたら資料に挟んだかもしれないからと資料室のアーニーに手伝いを頼む。この時の謝礼をめぐる二人の駆け引きが面白い! もちろんくじの件は二人だけの秘密のはずだったが、一人で探すのは到底無理だということで少しの分け前を条件にアーニーは何人かに手伝ってもらうんだけど、噂はどんどん広まりついにマレット署長の耳にも…。この時のマレット署長が実に嬉しそうなニコニコ顔。彼も以前に比べるとだいぶ人柄が丸くなってきたような気がしますね(笑)
 結局見つかったくじは9週前のもので、今週分は買い忘れていたため530万ポンドの賞金は夢と消えるお約束の結末。がっくりする署員たちの視線から助けを求めるようなフロスト警部に「もういいですよ」と言い捨てるジョージが可笑しい(笑)

 さて今までとくらべるとここ数話、とくに今回はストーリーも演出もかなり映画的な作りだったように思います。劇中のセリフにもあったけど、これも時代の流れでしょうか。ラストの航空博物館のシーンはなかなかドキドキさせてくれました。でもアメリカのドラマと違って銃撃戦にはならないのね(笑) 派手な撃ち合いがなくても面白い刑事ドラマは作れるってことなのだ。
 キャシー役の女優さんは「第一容疑者4」の“死のゲーム”のエピでクロムウェル刑事を演じてた人だよね。この人は「バーナビー警部」の4話にも出てるそうだけど全然記憶になくて、そしたら森の中で車ごとトラックに突っ込んだ彼女だったのね〜! 髪の色も違うし5話のエンライト本部長同様実にうまく化けてました(ちょっとベティっぽいんだよね。笑)
 それとすっかり気に入ってしまったリード刑事も「第一容疑者4」の“消えた幼児”の方に出てたのねぇ。このエピはちゃんと見てないので全然覚えてません(泣)それに「バーナビー」の18話にも出ていた。あのWITBのトム・クロス警視も出ていたダンスホールのエピですよ。あっ、しかも! 今これ書きながら観ている「ダルグリッシュ警視」にも出てきたー! なんつー偶然、すごいっ! しかも若っ!(爆) 彼はフロストの30話にもまた顔を出すようなので楽しみです。

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 宝くじ捜索中!(笑)

September 29, 2005

Line of Fire part2

エッグノッグを楽しむフロスト警部

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「フロスト警部 #25 それぞれのミレニアム」後編です。

 前回、シャーリーと会う前に銀行へ行って強盗に遭ってしまったフロスト警部。クリフハンガーのわりにこの強盗事件があっさり片付いたのは意外でしたが、メインの事件が他にあるのでやむを得ないのでしょう。
 それにしても、犯人キース君が強盗を企てた理由というのが気の毒で(短絡的ともいえるが…)笑ってデブキャラ演じてる裏で実はかなり傷ついていたというのだから、私も普段の言動には気をつけねばと思ってしまった。逮捕する警官までが彼を「ブタ野郎」と呼んだのは極めつけだったよな。もっともあだ名が「ラーディ」ってのには私も笑っちゃいましたが。

 さて高級車の密輸に絡んだと思われる警官殺しの事件。ああ〜女は恐い! しかしこれは今から6年ほど前のエピだから、パソコンの情報は削除しても復活できるということくらい誰でも知ってそうなものだけどねぇ。やっぱりデントン署にはカヴァナー巡査のような専門家が必要ですね(笑)

 発電所のバカ二人組はどーしょもないです。父親を負け犬とバカにするけれど、じゃあお前は何なんだ(笑) 動物いじめて、女にからんで、それで何かを成し遂げたつもりですか? 最後は高いところから落っこって死んじゃいましたが…。しかし自分の不幸を嘆くばかりで息子の変化に気付いてやれなかった父にも問題あったかな。考えようによっては気の毒な親子です。

 いろいろあって迎えるミレニアム。途中で呼び出しがかかることを覚悟の上でシャーリーとディナーを楽しむけれど…。この調子でいくと、今度はシャーリーとうまくやっていけそうですね。
 マレット署長もいつになくご機嫌でした。勤務中なのにお酒飲んじゃってるし(笑) そして、ドーリッジとカヴァナーって?? どういうこと???(爆)

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 今回のエピに出てきたアンという女の子は「捜査官クリーガン」のハンナでした! クリーガンの時は憎たらしかったけど(すいません、羨ましいだけです。爆)今回はなかなかかわいくて気に入ってしまいました♪

September 18, 2005

Line of Fire

マレット署長のコスプレショー(笑)

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「フロスト警部 #25 それぞれのミレニアム」今回も面白かった!
 高級車の窃盗と密輸の捜査にあたっていた刑事が射殺され、現場にあった彼の車の中から1000ポンドの現金が発見された。彼の口座を調べると今までにも数回に渡って1000ポンドずつ振り込まれていたことがわかる。彼は賄賂を受け取っていたのか? 捜査を進めていくうちに、彼の妻が別の刑事からストーカー行為を受けていたことも発覚。しかし同僚の刑事達は密輸グループの犯行だと確信しており、捜査をするフロスト警部に対しても非協力的。
 そんな時、フロスト警部は怪我の治療に訪れた病院でシャーリーと再会! 仕事の後に会う約束をし、嬉々として銀行にお金をおろしにいくけれど、そこで何とも運悪く強盗に遭遇。さあ、どうなる!? 怒涛の前後編だぁっ!
 いやぁ、相変わらず面白いですね。ドキドキハラハラってわけでもないのにこんなに楽しませてくれるドラマって本当に貴重です。

 しかし当分の間、土曜は9時クリーガン→10時フロスト警部→12時タガートというハードスケジュールなんだよね。もちろん嬉しいんだけど、クリーガンでウットリして(&暗くなって)フロスト警部でニンマリして、タガートでロビーLOVE♪と騒いで…ほんと忙しいです。そのぶん日曜はゆっくりしないと(笑)

September 08, 2005

One Man's Meat

オヤジもワンコには甘い(笑)

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 カイザー君、頑張ったね!

 今回の「フロスト警部 #23」はこの一言に尽きます。

 自宅が新築されてようやく落ち着いた生活に戻れるかと思った途端、料金の滞納で電話を止められちゃったフロスト警部。他にも電気代や市民税など請求書はたまる一方。そんな時、新入りの巡査が住む所を探していると聞き、彼を下宿させて部屋代を取ろうってことになるんだけど……その巡査は警察犬の調教師で、いわゆる“K-9”のワンコ連れ。しかもその矢先、巡査がケガをして入院することになり、フロスト警部はカイザーの世話をする羽目に。しかしマレット署長に襲いかかったというカイザーのことをフロスト警部は気に入ってしまったのでした。何だかんだ言ってカイザーを甘やかしてしまうフロスト警部がとっても可笑しかった(笑)。最後はカイザー君もその恩に報いて立派に活躍! 彼が傷を負わされた時はショックだったけど、ちゃんと獣医さんに治療してもらったんだね♪ もっともマレット署長は治療費の高さに「何かの間違いじゃないのか」と動揺してたけど(笑)。

 一昔前と違って最近の動物登場モノは“主人を守って殉死”というパターンはほとんどないのでその点は安心です。

 しかし事件は相変わらず短絡的な犯罪&救いようのない結末。だいたい“One Man's Meat”ってタイトルからしてスプラッタな予感しまくりでした。食肉解体工場の不正を暴こうとする仕事熱心な人が殺されてバラバラにされてしまうし、まじめな女の子がどうしようもないバカ兄貴のせいで人生転落して自殺に追い込まれちゃったり、そういう女の子を買おうとするバカオヤジがいたり。フロスト警部のキャラとは対照的に、社会の厳しく暗い現実を目の当たりにさせられるドラマだよな。しかし殺された衛生管理官が解体されて食肉として流通させられなかっただけマシか……「マクベス巡査」では殺された男がロブスターのエサにさせられて、それを村人達が食べちゃったもんなぁ。うげっ。

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“あー疲れたワン…”

September 01, 2005

Private Lives

豪華オヤジの共演!

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 先週「名探偵ポワロ」を観ていて“ジャップ警部が出てきたらもっと良かったのに…”と言いましたが、こっちに出張してきてました(笑)「フロスト警部 #22 暴かれた別の顔」。風邪をひいて休んでるトゥーランに代わってやってきたシャープ部長刑事役です。「捜査官クリーガン」の5話ではおっそろしく暗いオヤジでしたが、どちらかというと「マクベス巡査」でのヒョーキン演技の方が脳裏に焼き付いちゃってるので(ジョック君に呪いかけてたし)、申し訳ないけど出てきた途端に爆笑しちゃいましたよ。しかしシャープという名前とは違ってどこかぼーっとした感じのオヤジで、マイペースなフロスト警部となかなか相性がいいように見えました。(フロスト警部…剥がれた靴底をクリップで止めてるとこがいかにも彼らしくて可笑しかった)

 さらに出現の知ったオヤジ。ひき逃げに遭って意識不明になっているブライアニーの愛人(というか客)の弁護士はなんと「WITB」のジョン・ブランドン次長じゃないですか! 物わかりの良いしっかり者の次長と違ってちょっと情けないオヤジの役でしたが、それにしても何と豪華なオヤジのスリーショットなんでしょ!(笑)

 それにしても人はみんなそれぞれ自分だけの人生があるけれど、家族の秘密を一度きに知ってしまった娘は本当に気の毒だよな。それでも「両親はきみを愛してる。きみも両親を愛してる。それだけ憶えておけばいい」というフロスト警部の言葉が少しは救いになるのかな。しかしあのラストはどうなんだろうーー。追い打ちをかけるように今度はロンドンにいる祖母の秘密まで知ってしまうのではないか……? フロスト警部同様、私も思わず複雑な表情になっちゃいましたよ。相変わらず一筋縄ではいかないドラマだなぁ。