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October 06, 2014

ブロードチャーチ〜殺意の町〜

 WOWOWで全8話一挙放送された「ブロードチャーチ〜殺意の町〜」を観ました。今年度のBAFTAのテレビシリーズ部門で作品賞、主演女優賞、助演男優賞を獲得した作品です。

 海沿いの小さな町、ブロードチャーチ。ある朝、崖下のビーチで11才の少年ダニーの遺体が見つかる。地元警察の刑事エリーは、家族ぐるみで付き合いがあり息子の親友だったダニーの死にエリーは困惑しつつも、新たに配属された警部補のアレックとともに事件の捜査にあたる。しかし遺族や町の住人の気持ちに配慮しようとするエリーと、あくまで客観的な目で冷静に犯人を見つけ出そうとするアレックは、捜査のやり方で対立することもしばしば。さらに予定していた昇進をアレックに奪われたと思っているエリーは、彼の態度や存在自体がどうしても面白くない。それでもエリーは事件を解決のためアレックに協力しつつ捜査を進めていくなかで、小さな町の住人たちが様々な過去や秘密を持って生きていることを知る。
 捜査が一進一退のある日、死者の声が聞こえるという男が警察に名乗り出てくる。アレックとエリーは彼を売名目的のペテン師だと言うが、ダニーの母親ベスはダニーからのメッセージを預かっているという彼に接触。そのメッセージとは、「犯人を見つけようとしないで。見つけてもみんなが悲しむだけだから」というものだった。

**以下ネタバレ**

 誰もが小さな秘密や過去を持って生きている。十代で子供を持った両親のマークとベス、姉のクロエ、牧師のポール、ホテル経営者のベッカなど、ダニーが殺されたことと直接関係ないから警察に話す必要はないし、人に知られたくはない。でも捜査を担当するエリーは、事件との関係の有無をはっきりさせるためにもそうした秘密にまで踏み込む必要があって、地元出身で地域と密着していた彼女にとっては非常に心苦しい捜査となった。
 秘密を持っているのはアレックも同じ。彼は以前担当した同じような事件で証拠の紛失というミスを犯し、その結果裁判で犯人を無罪放免にしてしまった過去があった。今回のダニーの事件は絶対に解決してみせるという強い気持ちを抱いていたのは、遺族の気持ちを思えばこそだったというわけなんですね。
 海辺のトレイラーで暮らすスーザンという女性がなんといっても謎でした。警察に対して、ものすごく無愛想なのに、ダニーの親友だったトムに対しては本当に優しい。また自分の犬を本当に大切にしている。だけど最後の最後にやっとわかりました。彼女の秘密がなんといっても一番驚いたかも。警察もちょっと調べればわかりそうなのに、新聞社にそれを暴かれるとはね(苦笑) 生き別れた息子を探してこの町にやってきたスーザンは、トムにその姿を重ねただろうし、愛犬ヴィンスがいなくなったときに取り乱したのも、ヴィンスが彼女にとって唯一の家族だったから。彼女のトレイラーに他の犬の写真が飾ってあったことからも、彼女が今までもずっとこうして飼い犬を家族同然に大切にしてきたということがわかります。

 事件から1ヶ月半が過ぎて、ダニーの家族もようやく彼の思い出話などができるようになってきたけれど、そんな時に事件の捜査が大きく進展し、解決へと向かいます。だけど犯人の逮捕は、少しずつ笑顔を取り戻してきた遺族を再び悲しみへと追いやるものだった。「犯人を見つけようとしないで」というダニーのメッセージの意味はこういうことだったんですね。
 正直、こういう場合は絶対犯人じゃなさそうな人が犯人だったりするので、なんとなく怪しいな〜とは思ってたんですが、スーザンの「あれはナイジェだった」、でもナイジェは「絶対やってない」その言葉の両方とも真実味があることから、やっぱ犯人はあの人なんだなって思いました。だってそっくりじゃん(てか最初どっちかわかんなかったし!笑)

 小さな町で住民全員が顔見知り、だけど隣人の裏の顔など実は誰も知り得ない。自分の家族のことさえも。最後にベスが言った「どうして気付かなかったの」っていう言葉こそ、このドラマのテーマでもあると思いました。
 最後にいろいろ考えて余韻の残る素晴らしいドラマでした。

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Comments

なるべくネタバレはチェックしないようにして(苦笑)ようやく最後まで観終えました。
犯人探しだけではなく、ブロードチャーチの住民たちの人間ドラマも興味深かったです。犯人かと疑われた人たちもそれぞれ重たいものを背負っていたし、そして霊能者?の伝えたダニーのメッセージはまさにその通りだったんですね。
BAFTAで3部門受賞、納得です。しかもジャックが助演男優賞だったんですね。気の毒すぎるキャラクターでした。

Garotoさん、こんばんは。
一挙放送だとネタバレ遭遇率の危険が高いですよね(^_^;)
ジャックは本当に気の毒でした。
人の知らない面を知ってしまうと、今までとどうしても違う目で見てしまうものなんですね。
そういった情報に惑わされずにジャックの人柄を信じたのはダニーの祖母だけ。
ダニーは、犯人を見つけようとする過程で町の人みんなが他人を信じられなくなってしまうのがわかってたんですね…
悲しいお話でした。

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