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刑事ヴァランダー3 白夜の戦慄

 シリーズ2で出会った女性バーニャとの新たな生活を始めたクルト。父親の作品を理解していた彼女とならきっと上手くいくだろうと思ったのかもしれない。だけど彼女もやはり、刑事の仕事がすべてである彼を理解しようとはしても、心がそれを受け入れなかった。二人でカウンセリングを受けた帰りにクルトは言う「前の妻とも来た」と。

 クルトの同僚フーグルンドは容疑者の男に襲われ重体となる。一時は生死の境をさまよいながらも、その後回復しリハビリに励む彼女の姿を見た時のクルトの笑顔は本物だ。このとき彼は「早く全快して仕事に復帰したい」という彼女の言葉を期待したことだろう。しかし彼女が言ったのはそれとは正反対の言葉だった。もう刑事を続けることはできないーー。
 ことのきクルトは痛感したのではないだろうか。彼はことあるごとに「自分と父は正反対の人間だ」と言ってきたが、果たして本当にそうか? 年老いて自分が何者なのかもわからず、それでも何かに突き動かされるかのように絵筆を手放すことだけは無かった父と、命が危険にさらされることがわかっていても捜査を続けずにはいられないクルト。芸術家と刑事という違いこそあれ、魂に動かされるままに生きざるを得ないという本質はまったく同じではないか。

 変わろうと思えば変われる、とバーニャは言う。しかしクルトには無理だ。彼を変えようとすること自体がそもそも間違っている。そうした生き方をありのままに受け入れてくれるパートナーと父は出会うことができたが、いまだ出会えないクルトが選んだのは愛犬との静かな暮らし。犬は彼の帰りが遅いことを寂しがりはするが、文句は言わない。ただ彼が帰った時にはそれを素直に喜び、そばにいて温もりを共有する。今のクルトにとってはこの暮らしがベストなのかもしれない。

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