刑務所犬
アニマルプラネットで火曜の夜に放送されているシリーズ「刑務所犬(Cell Dogs)」が最近お気に入りです。
これは刑務所で働く犬のドキュメンタリーではなく、囚人の更正プログラムの一環として犬の訓練を取り入れているアメリカの刑務所を紹介する番組。捨てられたり虐待されて保護された犬に囚人たちはトイレなどの基本的なしつけを教え、新しい里親に引き取られていくまでの様子が描かれています。
驚くべきなのは、犬とともに過ごすうちに囚人たちの表情がとても柔和になっていくこと。そして彼らに教育された犬たちも人間を信頼するようになり、良き家庭犬として新たな里親にもらわれていきます。中には囚人の家族や、訓練を見守ってきた看守に引き取られるワンコも。
刑務所で犬といえば「OZ」でミゲルがヴィンセント盲導犬の訓練に励んでいたことがありましたが、実際は家庭犬になるための基本的な教育をする刑務所がほとんどです。
しかし中にはOZのように実際に盲導犬になるための教育をしている刑務所もあります。(もちろんこれは模範囚でないと参加することができません)
そしてそこで教育された犬たちは非常に優秀。犬の訓練を続けるために仮釈放を辞退する囚人もいるほど、彼らは強い責任感を持って臨んでいます。
普通、盲導犬になる犬はブリーダーからパピーウォーカーを通して訓練学校へ入るんだけど、この刑務所犬は子犬の頃からずっと同じトレーナーに世話をしてもらいます。また子犬は訓練中の成犬と共に生活しているので社会性を身に付けやすく、そのため試験の合格率は100%という好成績をあげています。
全米には75万人の視覚障害者がいるのに、認可されている訓練学校はたったの10校ほどで、年間に生産される盲導犬はせいぜい2000頭。そんな中で囚人&刑務所犬が社会で果たしている役割はなかなかに大きいように思います。
社会のためにも囚人の更正のためにも、そして不幸なワンコのためにも、こういったプログラムは非常に有効といえるのかもしれませんね。
囚人たちが歌う“Cell Dog is a Friend”もなかなかの聴きもの。
(OZミュージカルを思い出してしまったが…笑)
番組の紹介はこちら。
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やっぱりミゲルが刑務所で飼っていたシーンを思い出しますね。
どんなに悪いことした人でも、犬の純粋な愛情には
心動かされるんだろうと思います。
とてもいいシステム!
Posted by: ぽっこ | February 12, 2007 09:31 am
ミゲル、一生懸命がんばってましたよね。
噛み付くように教えちゃったとんでもない奴もいたっけ。
人間と違って犬は相手を囚人として見ているわけではないし、
愛情を持って接すれば必ず応えてくれるところに囚人も心動かされるのでしょうね〜。
「今まで社会に迷惑ばかりかけていた自分が、今度は社会の役に立てるかもしれない」と、訓練を通して皆が言うのが印象的です。
目的意識や優しさを持つと人間はこんなに変わるものなんだなと感動しました。
Posted by: Ayano | February 12, 2007 09:28 pm
Ayanoさん、こんにちは。
私もジェームズリバー編を見たことがあります。
なかなかよいシステムですよね。
日本も導入すればいいな~と思いました。
実は最初番組名を見たとき、悪さをして犬用の刑務所に入れられた不良犬の話かと思っていました。
Posted by: さとうさんた | February 12, 2007 10:08 pm
さんたさん、こんにちは。
偏見を持たないワンコの愛情が人の心を和らげてくれるんですね〜。
規律を尊ぶ日本の刑務所にこのシステムを導入したらさらに良くなるかもしれませんね。
>悪さをして犬用の刑務所に入れられた不良犬の話かと
ふふふ、私は刑務所で働く犬の話かと思ってました〜。
たしかに中には手のつけられない暴れん坊ワンコもいますよね(笑)
Posted by: Ayano | February 13, 2007 12:47 pm