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Appendix Man

 フロスト警部 #21「過去を語る死者 (Appendix Man)」 前回、息子同然に思っていたバーナード刑事を死なせてしまったショックで辞表を出したフロスト警部。警察を辞め、人生の意味を求めてさまよってる(ようするにブラブラしてる)彼でしたが、8年前の事件の再捜査のために呼び出されることに。フロスト警部の居場所がつかめず「どこにいるかわからないなら捜索して逮捕しろ!」とどなるマレット署長が可笑しい。しかし彼はフロストの辞表を保留にしてくれてたのだね。昇進の審査を目前にして警察長のお気に入りであるフロストをクビにするのは自分の昇進に不利になるから、と皆は思っているけれど、本当はなんだかんだ言って心の底では署長もフロスト警部を必要としてるんじゃないかって思う。「やり方は認めないが能力は認めてる」と以前言ってたもんね。(もちろん昇進のことも頭にあったとは思うが。)
 さて以前出ていた頑張り屋のヘイゼルは最近どうしてるんでしょう?と思っていたら、今回部長刑事になって戻ってきました! フロスト警部も逮捕され(笑)デントン署に復帰、そして前回カラオケで弾けまくっていたトゥーランとの久々の古参3人組が見れたのが嬉しかった。
 そして今回の事件の謎もこれまたびっくり。アパートで男性の死体が発見され、その部屋から採取された指紋の中になんと1年前に発見された身元不明の男性の遺体と同じものがあった! 一体どういうこと??ってわけでもう興味を引き付けられてしまいました。しかしこれ、10話「堕ちたヒーロー」のエピを観てない人にはさっぱりわからないわけで、でも10話を観てる人は「ここまで引っぱるなんて!」とあっぱれ感心したことでしょう。
 ちなみに10話の原題は「Dead Male One」。川で発見された男性の遺体、盲腸の手術のために入院していた近くの病院から抜け出した男だということが分かるが、病室の荷物に残されていた彼の運転免許証は数日前に盗まれた別人の物だった。死因は溺死だが、盲腸が破裂していてあまりの苦痛に自殺を図ったのだと検死医は言うんだけど、手術を目前になぜ病院を抜け出したのか? 彼は一体誰なのか? ということはすべて謎のまま。この他に、盗まれた免許証の持ち主が未成年の売春に関わってたとか、サッカー選手の不審な死などが絡んで複雑かつ面白かった第10話。
 その時の“盲腸男”が今回の21話にきて再び話題になるとは、クリフハンガーなんて言葉じゃ到底片付けられないすごい引き!(笑)
 で、どうしてその盲腸男の指紋が今回殺された男性の部屋で発見されたかというと、警察関係者の中に証拠を捏造した人物がいたわけで。もちろんその事情も一筋縄ではいかなかったりするんだな。そしてこの事件をきっかけに、8年前に農場で起きた事件や盲腸男の身元など、いろんな謎が一気に解決していきます。なんてすごいエピ! ってことであらためてこのドラマの面白さを実感しましたよ!

 そしてもちろんフロスト警部自身も面白いです。今回もまた笑いどころが多かった! 賞味期限切れのサンドイッチをアーニーに食わせ、それでアーニーが胃の調子を悪くしても知らん顔どころか、賞味期限が書かれてるパッケージを隠してこっそり証拠隠滅(笑)。それに墓場で遺体を掘り出している横でハンバーガー食べたりもしちゃう相変わらずの神経の太さ(この時一緒にいたマレット署長の表情がこれまた可笑しい!)。また保険金で家が新築され、家具も保険でカバーできると知ってさっそく家具売り場へ出掛けるけど、店員にすすめられたレザーのソファの値段が高くて、断りのセリフが「保険会社はBSEに敏感だから」ときた。(爆!) 廊下をうろついてるマレット署長を見てサッと身を隠すけど結局見付かってしまうシーンも、お約束なのになぜこんなに可笑しいのか? これもひとえにデイビッド・ジェイソン氏の演技力あってこその笑いなのでしょう。やっぱり彼こそフロスト警部なんだな。これがアメリカだったらきっとドラマ全体的にお笑い傾向に行っちゃうんだろうけど、決してそうじゃない。フロスト警部も周りの人たちも、やってることは派手じゃないのになぜかブッと笑っちゃうんだよね。あーーーこんなに面白いドラマをNHK地上波で放映しないなんて勿体ない!


:: 追記 ::
 BBC-Japanで放映してる「Dalziel and Pascoe」先週と今週のエピ“A Killing Kindness”に私の愛しいオヤジRichard Hawleyが出てるのよね。うー観たいよーッ!!

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Comments

私もこの回を見てました。例によってメモを取りながら見たのですが、そうやってストーリーのつじつま合わせに集中しながら見ているも、「あれ、おかしいな?どういうことだ?」と思うことが何度かありました。それでも考え直してみると「なるほど、そうであったか」と納得することができました。つじつま合わせにいれこむことができるストーリーが、ミステリの本場イギリスを感じさせますし、そういった複雑なストーリーを展開できる英語という言語のパワフルさも感じることができます。

私は、イギリスでフロスト警部などのミステリを見ているの視聴者の層というのは、ミステリドラマや小説を見ることに関してはベテランの老人・老婦人が多いのではないのかと思ってるのですが、そんな熟練の視聴者がドラマを支えているからこそ、制作者側もああいった複雑な話を作れるのではないのかなと思います。日本の2時間ものサスペンスはそれほど複雑ではないのは、彼我のミステリ文化の成熟度の違いでしょうか。

今回、字幕にまぎらわしいところがありましたね。フロストが、「盲腸男の調書から指紋をとるように」と指示を出すシーンがありましたが、このセリフだと、調書に既に押印されている盲腸男の指紋をとることなのか、それとも調書を扱った(さわった)人間の指紋を採ることなのかの区別が付きにくいと思いました。私は最初前者のことかと思って、「どういうことなの?」と混乱してしまいましたが、やがて後者だと解って「なるほど」と思い直しました。

これは字幕のせいではなくて、私がミステリに不慣れなだけだという可能性もありますが・・・。でも、字幕がわかりにくいなと感じるのは今回だけではないんですよね。英語字幕と日本語字幕の表示切り替えが常に行えるようになっていれば、意味の把握に便利なのにと思います。

あと、フロストってしょっちゅう何か食ってますよね。部下の女の子に自分の食べ残しか何かをすすめる時に「これよかったら食べる?クッフッフ」みたいな変な言い方をしていたのが笑えました。

私もこんなに長~~く話を引っ張るとは思いませんでした~。
10話で、なんでこの死体の件は解決されないまま終るんだろう?ってすごく疑問に思ってたので、「盲腸男」って言われてピーンときましたけどね~。なかなかここまで引っ張りませんよね~。
フロストは殺人もの苦手なうちのダンナも、唯一一緒に見るミステリです。ちょっとした表情がたまりませんね~。
それにしてもバーナードは残念でした。一番うまのあった部下でしたね。ちょびっとずつ太っていくのを見るのも楽しみだったのにな~(笑)

ペンギンさん
日本とイギリスのミステリドラマの違いには、テレビ局の番組編成事情も影響してるのだと思います。
イギリスのドラマは1シーズンあたりのエピソード数が少ないからじっくり作れるんですね。それに週に何度も再放送するのが当然ですから、繰り返しの視聴に耐えられるレベルのものを作らなきゃならないわけです。
逆に日本では一度だけの放映が基本ですから数を多く作らなきゃいけないわけで、そうすると1本あたりの質が下がってしまうと。日本人はいいものを長く愛するよりも次々と違うものに首を突っ込みたがる新しい物好きの面が強いですから、こういった国民性がテレビ番組の作り方にも出てるんですねー。
アメリカなんか行くと、日曜日は同じ映画を続けて3回放映なんてこともあって驚きます。

フロスト警部、他人の食べ残しや飲みかけの物を平気て口にしちゃうところもすごいんですが、自分の食べかけを人にすすめるなんて普通はできないですよね。(笑)
でも私もけっこう平気で他人の食べ残しをもらっちゃうタイプだし、地下鉄で物食べたりするのも平気なので、フロスト警部とは案外うまくやっていけるかも。(爆!)


いばらさん
今になって出てきた盲腸男、この「引き」が狙ってやったものなのだとしたら本当にたいしたドラマです。
きっと、いつかは盲腸男のネタを引っぱり出して解明させようと製作側も思っていたのでしょうけど、今回話を実にうまく繋げてくれましたね〜。
そしてバーナード刑事、将来が楽しみな人材だっただけに本当に残念。
そういわれてみれば昔はもっとひょろっとしてましたよね。(笑)
かわりに(というのも何ですが)復帰したヘイゼルの活躍に期待したいです♪

なるほどイギリスにはそういった放送事情があるんですね。新作ドラマさえも週に何度も流すということなのでしょうか。そうだとすれば、1本90分以上のドラマを前・後編あわせて180分以上で製作して放送する場合でも、上手い具合に前編を再放送などすれば、前編をまだ見てない視聴者をも引きつけることができそうですね。だから、その形式の第一容疑者やフロスト警部が人気作となっているのかもしれません。

日本じゃドラマの再放送は、地上波では、午前10時頃から11時まで、午後3時頃~6時までしかやっておらず、しかも旧作で1時間のものばかりですよね。新作を再放送したり、前・後編に分けてしまうと、視聴率が下がってしまうからでしょうね。

視聴率を気にしすぎなのでしょうか。それも、一時的な。良質のドラマをつくり、分けて放送し(再放送し)、それらトータルの視聴率を稼げるようにすれば、少しは良いドラマがつくれそうなものですが、日本じゃ難しいですね。

あと、ロブソン・グリーンはイギリスでは美形俳優での位置づけでしょうし、女性人気も高そうですが、そんな人がTouching Evilのような暗い社会派ドラマに起用されることが可能なあたり、さすがだと思います。でも、フィッツさえも女性の高い支持を得たそうで(雑誌で)、このあたりもさすがかなと(笑)。

再放送でも高視聴率を取れるレベルの作品は日本ではなかなか作れないでしょうね。(苦笑)
それに日本人って飽きっぽいから、同じドラマを何度も観たりはしないでしょうし。
でもNHKのドラマの中には、何度観ても面白い物もありますけどね。

イギリスでロブソンの人気が爆発したのはクリーガンと同時期に放映された「外科医の恋」がきっかけでした。年上のおばさまに首ったけになる青年医師の役で、これでイギリスのおばさま方のアイドルと化したんですねー。今の日本でいうヨン様人気と似たようなものだったみたいですよ。(笑)

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