November 09, 2017

埋もれる殺意〜26年の沈黙〜

 ニコラ・ウォーカー主演の「Unforgotten」シリーズ2。

 ロンドン郊外の川で引き上げられたスーツケースの中から古い遺体が発見された。遺留品の腕時計の修理跡から遺体の身元が26年前に行方不明となったデビッド・ウォーカーであると判明し、キャシーたちは本格的な捜査に乗り出す。
 遺体と共に残されていたポケベルの断片的なデータを解析していくうちに、過去にデビッドとつながりのあった場所や人物がしだいに浮かび上がってくる。デビッドの妻で今は再婚している警察官のテッサ、癌と闘病中の少女の心を支える看護師マリオン、子供たちの教育に熱心な教師のサラ、弁護士として社会貢献しているコリン。捜査を進めていくにつれ、彼らが心に深い傷を負っていることを知ったキャシーは、刑事として究極の選択をすることになる。

以下ネタバレ含む感想

 シリーズ1に引き続き、捜査の過程や登場人物たちの心情がとても丁寧に描かれた脚本に感心しました。
 かつて精神的に大きく傷つけられ、生きていくこと自体が苦痛であり、それでもなお立ち直るべく努力している彼らに今あらためて罰を与えることが果たして人として正しいことなのか? 警察は法の番人ではあるが、それ以前にやはり人間なのだ。キャシーやサニーのそういった部分(それぞれの家庭の状況も含めて)が、視聴者に受け入れられるひとつの大きなポイントでもあるのだと思う。ずっと父親のデビッドに捨てられたと思って生きてきた息子ジェイソンはかわいそうだったけど、最後は彼の優しさをわかってくれる人と出会えてよかった。
 ところで、デビッドの妻テッサはオックスフォードの刑事ということで、それってテムズ・バレー警察でしょ!って即座に思った(笑) テッサに停職をすすめる上司がイノセントに見えてしょうがなかったし、今にも廊下でルイスやハサウェイとすれ違いそうな感じがして勝手にワクワクしてました(笑)
 里子として預かっている少女を養子に迎える準備をしている矢先、つまんないことでカス男から脅迫される羽目になってしまう弁護士コリンを演じたマーク・ボナーは、この役で先日行われたBAFTAスコットランドのテレビ部門男優賞を受賞しました。おめでとうございます!

 シリーズ3の製作が決定しているそうで、次回作を楽しみに待とうと思います♪

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November 05, 2017

最近見たドラマの感想・その2

続きです。

「Thirteen」(サーティーン/誘拐事件ファイル)

 2003年、13才の少女アイビーが友達に会いにいく途中で行方不明となる。誘拐された彼女はそれから13年もの間犯人に監禁され、ある日脱出に成功し家族の元へと帰った。しかし警察が彼女が監禁されていた家を特定し踏み込むも、犯人は逃げ全ての証拠が消された後だった。
 アイビーがいなかった間に時代も家族にも変化があり、妹は婚約し父親は秘書と不倫し家を出ていた。しかし母親はアイビーにショックを与えないよう、彼女の失踪当時のままの家族を装おうとする。
 そんな中、アイビーを監禁していた犯人が新たに少女を誘拐するという事件が起きる。警察は少女を救うためにアイビーに協力を頼むが、アイビーの証言には矛盾する点があることに気付いた刑事は彼女が犯人を庇っているのではと疑い始める。
 昨年2月〜3月にBBC3で放送され、アイビー役のジョディ・コマーが今年のBAFTAで主演女優賞にノミネートされた作品。誘拐・監禁事件の捜査はもとより、監禁されていたアイビーの苦しみや13年ぶりに会った家族や友達の変化をどう受け入れていくか、また周囲の人たちがアイビーに対してどう接していくのかという部分も丁寧に描かれています。最後の展開は、えー!って思ったけど、それも自分と同じ思いをする人が二度と出ないようにっていう彼女の勇気からだったんだね。

* * * * * * * * * *

「オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム〜」

 ジャンルとしてはトルコの歴史ドラマに分類されるのかもしれんが、ラテンドラマ不足の私はこのタイトルに即座に飛びつきました! だっていかにもノベラっぽいじゃない(笑)
 ルテニア(現ウクライナ)の司祭の娘だったアレクサンドラ。ある日村がタタール人の襲撃に遭い、家族は殺され恋人とも生き別れ、彼女は第10代皇帝スレイマンが治めるオスマン帝国に奴隷として献上される。
 側女となって後宮に入っても、生きていく希望をなくしていたアレクサンドラは周囲に対して粗野で横暴な態度を取り続けていた。それを見かねた女官長ニギャールに「愛想良く振る舞っていればいずれ皇帝の目に止まり、皇子を産めば世界を支配できる」と諭され、彼女は皇帝妃になるという野望を抱くようになる。
 ほどなくして皇帝のお気に入りとなり"ヒュッレム"という名をもらった彼女だが、相変わらずの高慢な振舞いに他の側女たちからは疎まれ、皇帝妃マヒデブランとの間の嫉妬や陰謀うずめく後宮で生き抜く術を身に付けていく。
……っていうと、かわいそうな過去を持つヒロインが頑張って生きていく話みたいに聞こえるが、主人公ヒュッレムこそめったにお目にかかれないビッチ(# ゚Д゚) いくらヤキモチとはいえ唯一の味方になってくれてた親友にまで毒盛るか普通? あの態度じゃ他の側女たちから仲間外にされてもしょーがないし、皇帝妃マヒデブランや母后様から見下されるのも当然だよね。なのに後宮のそんなドロドロを知る由もないスレイマンは目の前でかわい子ぶるヒュッレムを溺愛…困ったもんです。
 だから正直ヒュッレムのことは性格悪いデブとしか思えなかったし(笑)宮廷を追放された時はザマーミロって思ったけど、見ているうちにもはやだんだん気にならなくなってきちゃった…慣れって怖い(笑)
 史実を基にしたドラマの場合、なるべく実際の歴史については調べないようにしてるんだけど(イコールネタバレになっちゃうから)、シーズン1を見終えてからちょっと調べてみたらヒュッレムってドラマ上だけじゃなくて実際にこんな女だったそうですね(゚ー゚; だけど奴隷からのし上がって地位をキープするためにはあれくらいしたたかになる必要もあるのでしょうね。

 それにしてもトルコの女優さんは本当に綺麗。とくに母后様のお美しさには毎回クラクラしちゃいます(笑) CGはチープだけどそのかわり衣装が最高。女性方の髪飾りも素敵だし、皇帝のカフタンの美しさといったらもう…(*´ェ`*) さすがファブリック大国トルコのドラマですね。
 シーズン1全48話を通じてすっかりオスマン帝国の魅力に取り憑かれてしまった今トルコが私の中でブーム(笑) ハティジェとイブラヒムが暮らしてた屋敷が今でも美術館として残ってるというからぜひ訪れてみたいけれど、そう簡単に行けるわけではないのでお手軽な食に走ってみることにします。

↓トルコゆべし(ロクム)

 ターキッシュ・ディライトってよくイギリスで見かけるから、そういう名前のイギリスのお菓子だとずっと思ってたけど、ちゃんとトルコのお菓子だったんですね…(^-^;
 他にもドラマでよく出てきたバクラヴァやシェケルパーレなども近いうちに買って食べてみようと思います。もちろんトルコチャイと一緒に〜♪
 シーズン最後はクリフハンガーで終わりましたが、果たしてヒュッレムはレオに毒入りゆべし(違)を食わせるのか?(自分では食べないよね絶対) ぜひ日本でも続きを放送してほしいです!

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November 04, 2017

最近見たドラマの感想・その1

 忙しくてブログの更新が全然できずにいますが、空き時間を利用してドラマはちょいちょい見ています。感想をちょろちょろと〜

「The Replacement」 (リプレイスメント 〜全てを奪う女〜)
 今年BBCで放送されたミニシリーズ。
 グラスゴーの建築事務所で働くエレンは、新しく建設が予定されている図書館の設計コンペを勝ち抜き、一大プロジェクトを任されることになる。昇給もして前途洋々というところだったが、時を同じくして妊娠していることが判明。彼女の産休中の代替スタッフとして事務所はポーラという女性を雇うことにする。ポーラは有能で人当たりも良く、すぐに他のスタッフやクライアントからも信頼される存在となった。しかし彼女は次第にエレンの私生活にも口を挟むようになり、エレンはそんな彼女に自分の仕事を奪われるのではという不安に襲われるようになる。
「他人の人生にいちいち口を出すな」
もっともです(笑)
 子育てこそ人生最大の喜びと考えるポーラ、子育てしつつ自分のキャリアも大事にしたいエレン、子供を持たない人生を選んだケイ。どんな生き方であれ、自分がいちばん幸せだと思える選択をして納得してるのが一番なわけだけど、なんで人は「こうした方が幸せだからそうすべき」って言いたがるんだろう(笑) 他人と自分を比べる人は本当の意味で幸せになんかなれないんだけどね。
 ただ、ポーラも最初のうちはエレンに対して親切心で言ってたんじゃないかなって思える部分もある。それにフルタイムの仕事をまた始めようって思った時点で立ち直ろうと努力してたんじゃないのかな。
 ポーラに対して疑心暗鬼になって事務所の雰囲気を悪くしてるエレンに、「私は子供を持たない人生を選んだけれど、今のあなたを見ているとその選択は正しかったって確信してる」っていうケイのセリフに私も同感って思った。
 エレン役の女優さんは見覚えがあると思ったら「グランチェスター」のアマンダだった! こっちの方が美人に見えたなぁ〜(笑)

「Doc Martin」(ドクター・マーティン)
 ずっと前から見たいと思いつつなかなか機会がなかったこのドラマがNetflixで日本上陸したので、軽い気持ちで観てみました。
 ロンドンで優秀な外科医だったマーティンはある日突然血液恐怖症になり、外科医をやめてコーンウォールの田舎町ポートウェンで開業医となる。しかし個性的な住民たちや勝手になついてくる野良犬に毎日振り回されてばかり…
これすごい好き!!!w(・∀・)w
 見始めて10分で気に入ったドラマは絶対にハマるというお約束。マーティンの空気を読まない無愛想キャラと、のんきな住民たちの会話のやりとりがイギリスドラマ好きにはどストライク! マクベス巡査とかが好きだった人におすすめです(^-^)
 ちなみにS2から診療所の受付担当で"The IT Crowd"のジェンが登場。若くて安っぽくて可愛い(笑)

「HUMANS」(ヒューマンズ)
 Huluで毎週水曜に配信されているドラマ。あまり興味のあるジャンルではないけれど、プロデューサーにWire in the Bloodのジェーン・フェザーストーンの名があったのと、毎週1話ずつのゆっくりペースで観れるということもありチャレンジしてみました。
 人間がアンドロイドの"シンス"を軽労働や家事に利用している世界。
 ジョー・ホーキンスは弁護士の仕事で忙しい妻ローラともっとゆっくり過ごす時間を作ろうと、家事や子供の面倒を見るのを手伝ってもらうためシンスを購入する。末っ子のソフィーは"アニータ"と名付けられたその女性型シンスがすっかりお気に入りになるが、ローラは母親である自分の立場を奪われていくような気分になる。そして長女のマティもアニータが他のシンスとどこか違うことに気付きシステムにアクセスを試みると、突然アニータは感情を露にして助けを求めてきた。アニータを検査に出した一家は、彼女が新品ではなく違法に改造された中古体だったことを知る。
 ここでも出てきたIT課のジェン(笑) ふざけたドラマでしか見たことがなかったので、まじめな弁護士で主婦で母親っていうのがなんか不思議^^;
 そして保険会社が所有する介護用シンスがルイス警部の上司イノセントだし!∑(゚∇゚|||) いきなり室内の○○濃度がどうのこうのとか言い出して怖い!(笑)
 ロボットが人間の仕事を代行すれば人間は楽になる、と考えがちだけれど、実際は今まで人間がやってきた仕事がロボットに奪われることで失業者が増え、人間は存在意義を失うことになる。科学的好奇心の追求も節度を持たなければしっぺ返しをくらうことになるってこと。
 感情を持ったシンスが開発された経緯とかアニータの過去とか、いろいろ気になることがあってこの先の展開が楽しみです。

 HUMANSを観ていて、ドラマってやっぱり週1話ずつとか毎日1話ずつ観ていくことで面白さが増すということにあらためて気付きました。続きが気になるから一気に観たいと思いつつ、次のエピソードをワクワクしながら待つ気持ちってすごく大事なんだよね。

〜その2に続きます〜

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May 17, 2017

The Crown #8 「誇りと喜び」

 エリザベスとフィリップがオーストラリアへ外遊中、妹のマーガレットが女王の代理で国内の公務を任されることになる。自分の個性を出したいと考えたマーガレットはマーティンが書いた「いかにも女王が言いそうな」スピーチに変更を加えたいと言い出すが、マーティンは女王の代理でスピーチをするのだからこれでいいと言う。ところがいざ本番でマーガレットは彼の原稿を無視、持ち前のユーモアのセンスで来客たちを和ませ、訪問先では離ればなれのピーターに会いたいという気持ちを率直に口に出し、彼女の言動はマスコミの格好のネタとなる。

 オーストラリアを訪問中のエリザベスとフィリップは、炎天下の2時間に及ぶパレードに加え、50以上の街を訪問するという過密スケジュールをこなしていた。しかしエリザベスは出発前にチャーチルに釘を刺されたこともあり、素の自分を出すまいとして笑顔を作り続け、ついには顔の筋肉に注射(ボトックスかな?)までしてもらうことに…。
 心身ともに疲弊している二人はついにストレスが爆発し、滞在先で大喧嘩。エリザベスがフィリップにテニスのラケットを投げつけるところをしっかりマスコミに撮られてしまいました(笑) だけどその直後にエリザベスが彼らに対して毅然とした態度を見せたことで、マスコミは撮影したフィルムをエリザベスに渡すことにします。

 ジョージ6世の死の悲しみからいまだに立ち直れずにいる王太后は、公務を休んでスコットランドの知人の元でしばらく静養することにする。彼らのすすめもあって、近くにある古い屋敷を買い取って移り住むことを考え始めます。

 帰国したエリザベスはマーガレットに、失礼な振舞いをした相手に対して謝罪するよう彼女に伝える。愛する相手と結婚していつも脚光を浴びている姉を羨む妹と、自分の思ったことを口に出し自由に振舞う妹を羨む姉。時代や階級は違っても、同性の兄弟姉妹というのはお互い常にこうした気持ちを持っているものなのでしょう。(私には弟しかいないからわからんが^^;)

 このエピソードを見ていて思い出したのが元横綱の朝青龍(笑)
 相撲とは単なるスポーツではなく神に捧げるものだから横綱はそれに相応しい振舞いをしなければならない、これは神に仕え人々を率いるという君主のそれにも通じるものがあるのではないでしょうか。神に近い存在であるためには人間としての本来を自分を見せてはならない。これは伝統を守り受け継いでいくためには絶対に必要なことで、周囲が「自分を出すな」とことあるごとに釘を刺すのも当たり前のことなんだけど、マーガレット王女や朝青龍のように自分らしく振舞い感情を素直に表すところにこそ大衆は魅了されてやまないというのもまた事実なのだ。

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May 12, 2017

The Crown #4 「神の御業」

 強い高気圧のため工場からの排ガスが充満し深刻な大気汚染をもたらす危険性が気象庁から報告される。しかしチャーチルはただの霧だと言って事態を軽視。病院は有害物質によって体調不良を起こす患者であふれ、交通事故も多発しているにもかかわらず、チャーチルは国民を凍え死にさせるわけにはいかないと言って火力発電所の稼働を続けさせる。おまけに、よりによって内閣で一番の緊急事態として議題にあげたのが大気汚染ではなくエディンバラ公フィリップ殿下の飛行機操縦訓練。チャーチルを首相の座から引きずりおろしたい労働党は、この機とばかりに首相の不信任動議を提出。エリザベスもマウントバッテン卿から首相に辞任を要請するべきだと進言される。
 しかしチャーチルを慕う若い首相官邸スタッフが濃霧が原因による交通事故で命を落とし、チャーチルは直ちに事態の改善に全力を尽くす決意を表明する。マスコミがこれを賞賛する形の報道をしたことで、エリザベスは彼に引退を促すことをひとまず取りやめざるを得なくなる。

 太王太后の君主制に対する絶対的な考え方。君主制は神の御業、だから君主は国民ではなく神のために仕えるもの。君主は何も話さず意見も言うべきではない。国民は君主に笑顔を求めるが、そこで笑顔を見せればそれは自分の意見を表明するのと同じ。何もしないというのは最も難しい仕事だ。
 フィリップはそういう王家のあり方が原因で自分のとこの王家が崩壊したから、現代の君主制は政教分離であるべきだっていう考えだし(まともなことも言うんですね^^;)エリザベスも若いから同じような考えを持ってるけど、父親のジョージ6世がそうしてきたように自分も伝統としきたりを重んじたいっていう気持ちも強くある。でもやっぱり時代は変化していくもので、ジョージ6世のかつての側近も「先代国王はそうしてきたが、あなたはあなただ」とアドバイス。だからチャーチルに引退を進言するのもアリかなって気持ちになったのに、「神の御業」は今回はチャーチルに味方したようです。

 やることがなくて連日飛行機の操縦訓練に夢中のフィリップ。エリザベスからそれを聞いたチャーチルの「はぁ? あいつバカなの?」って言いたげな顔(笑) そして大気汚染について話し合うべき緊急閣議でその操縦訓練を最重要問題として持ち出してくるチャーチルに対する内閣メンバーの「はぁ? こいつバカなの?」 さらにそれを知ったエリザベスの「は? あいつバカかよ?」的な連鎖が面白かった(笑)

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May 11, 2017

The Crown #3 「ウィンザー家」

 ジョージ6世の葬儀のため、彼の兄であり元国王でもあったウィンザー公爵がイギリスに帰国する。彼は3度の離婚歴を持つ女性との結婚を反対されたため国王の座を退位し、王家に追い出される形で外国での暮らしを続けていた。

 マウントバッテン卿が自宅での夕食会の席で「マウントバッテンの名を冠した王家が誕生する」と言って祝杯をあげたことを知った太王太后メアリーは激怒。王家の名はウィンザーだと定められているため、内閣にエリザベスを説得するよう申し付けるが、エリザベスは夫の姓を名乗りバッキンガム宮殿ではなくクラレンス・ハウスに住み続けると頑に主張する。
 チャーチルはなむなくエリザベスの伯父であるウィンザー公に、年金の継続を条件に説得を依頼。彼の助言によってエリザベスはバッキンガム宮殿に居を移す決意をする。
 エリザベスはウィンザー公に「シャーリー・テンプル」ってあだなを付けられていたことに少々おかんむりの様子(笑) だけど父亡き今、君主としての経験のある伯父の助言は非常に貴重なもの。ただフィリップはやはり、妻が自分の姓を名乗らないことがどうしても不満。だけど女王の決断には従わざるを得ないわけで…^^;

 宮廷の嫌われ者で母親からもないがしろにされているウィンザー公。チャーチルは今まで彼の味方をしてきたけれど、それはあくまで国民がそう望んだからであって、実際は結構迷惑してる(苦笑) 愛する女性のために王位を捨てるというのは庶民からしてみれば美談のようだけど、実際は周囲に多大な迷惑をかける行為。
そんなワガママは夢と魔法の国でしか通用しないのです。

 エリザベスの妹マーガレット王女はピーター・タウンゼントの妻が家を出て行き離婚する運びになることを知ってホクホク。暇を持て余してるフィリップは航空術を学ぶとか言い出すし、16ヶ月後の戴冠式を迎えるまでにまだまだ女王の悩みは山積みのようです。

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May 09, 2017

The Crown #1,#2

 英国連邦の現役君主であるエリザベス女王2世の若かりし頃を描いたドラマ。今年度のBAFTAテレビ賞でドラマシリーズ部門の最優秀候補とされている作品です。

 イギリスの王女エリザベスとの結婚を控え、ギリシャとデンマークの王子フィリップはイギリスに帰化し、エディンバラ公爵となる。国中が祝福ムードに包まれる中、宮廷にも政府にもこの結婚を歓迎するものはひとりもいなかった。
 結婚したエリザベスとフィリップは二人の子供に恵まれ、夫の赴任先であるマルタで幸せな日々を送っていた。しかし父親である国王ジョージ6世が体調不良のため手術を受けるという連絡があり、一家は一時イギリスへ帰国することになる。
 片方の肺を摘出する手術を受けたジョージ6世は5週間後に公務に復帰。時を同じくして、選挙ではウィンストン・チャーチル率いる保守党が勝利し、チャーチルが再び首相の座に返り咲いた。しかし高齢である彼は政府はおろか内閣の大臣たちからも老害扱い。外務大臣のイーデンは国王に謁見し、チャーチルにそれとなく引退を促すよう国王に求めるが、そのような権限は持たないとして申し出を断られる。そこで国王はイーデンにこう話す「チャーチルはいずれ自ら身を引く。その時が来たら手腕をふるえばいい。準備不足のまま重責を担うと不幸になる」

 国王のカルテを手に入れたチャーチルは、彼がガンに冒されていることに気付く。そして国王自身も一向に回復しない自分の体調について主治医に訊ね、余命が数ヶ月かもって数年であることを知らされる。
 エリザベスは父の体調が回復したらフィリップのためにマルタに戻ることを望んでいたが、ジョージ6世は間もなく予定されている外遊を自分のかわりに任せたいとエリザベスに告げる。しかし彼女が最初の外遊先であるケニアに滞在中、国王崩御の知らせが首相官邸に飛び込んでくる。王女がニュースで父親の死を知ることだけは避けねばならないとしてチャーチルは報道規制を敷くが、BBCからしつこくせっつかれ、間もなく規制を解除せざるを得なくなる。
 ナイロビの総督府からの連絡で父親の死を知ったエリザベスは外遊を中止して帰国することになる。しかし国王崩御により女王という立場になったエリザベスとフィリップの周囲は一変。飛行機を降りる際にフィリップは彼女に寄り添うことも許されなかった。

 葬儀を前にエリザベスは祖母メアリーから手紙を受け取る。
「これから父だけでなく今までの自分にも別れを告げることになる。今まで公務と私生活の区別がつかずに駄目になった君主を何人も見てきた。あなたの中でも常にその戦いがあるだろうが、必ず王冠が勝たなくてはならない」
 女王となった孫のエリザベスにひざまずくメアリー。しかしベールの奥の眼は、君主という立場を忘れずに生きろと厳しく諭しているようだった。

以下、感想です。

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April 17, 2017

MARCELLA(女刑事マーチェラ) 5話〜最終話

 ピーターを逮捕したマーチェラは、取調べで自身のつらい過去と対峙することになる。彼が妻を殺した理由は、妻が自分を捨てようとした怒りから。「お前はもう必要ないと拒絶され、捨てられた経験があるか?」とピーターはマーチェラに言う。
 一方で一連の事件に新たな犠牲者が出て、幼い少女までもが事件に巻き込まれる。連れ去られた少女メイに幼くして死んだ自分の娘エリザベスの姿を重ねたマーチェラは、必死で犯人の足取りを追っていく。残された証拠から警察はある人物を容疑者として拘束するが、取調べをしたマーチェラは彼が犯人だとは思えなかった。
 グレースの母親シルヴィーから会社を解雇されたジェイソンは、復職のためにある人物を雇うことにするが、そのことを知った人物から脅迫されるようになる。

 簡単な感想から先に。
 最終話に来て展開が二転三転、結末がまったく予想できず、どうやってマーチェラが真犯人を追い込んでいくのかハラハラしながら観ていました。結果的には、マーチェラの上司ローラが元同僚でマーチェラの刑事としての優秀さを知っていたおかげで解決にこぎ着けることができたのかもしれません。マーチェラひとりの力ではいろんなルールや時間的制約を曲げることはできないわけだしね。
 人から拒絶されるということは人間の心をこんなにも歪ませてしまう、それがこの作品のテーマであるように感じました。

↓以下ネタバレを含むため、これから視聴予定の方はご注意ください↓

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